いずれもことし3月末で解散する燕市内の子どもの交通安全を推進する2団体が残った財産から燕市交通安全母の会(南波美知子会長)が87万円、燕市交通安全トキちゃんクラブ連合会(服部友美会長)が横断指導旗330本を22日、燕市に寄付した。
燕市交通安全母の会の南波会長、燕市交通安全トキちゃんクラブ連合会の三浦瑞穂副会長の2人が午後2時に市役所を訪れ、目録を鈴木力市長に手渡した。
母の会の寄付は母の会を構成する燕地区と分水地区の小中学校交通安全教育に役立ててもらう。トキちゃんクラブ連合会は真ん中に「横断中」と大きく、下に「贈 燕市交通安全トキちゃんクラブ連合会」とある黄色の旗を市内すべての幼稚園、保育園に10本ずつ配布してもらうもので、330本で約17万円相当になる。以前も横断旗を作ったことがあるかどうかはわからないが、今回は寄付のために作成したもので、解散しても旗に印刷された名称が残る。
母の会は昭和41年、トキちゃんクラブ連合会は同45年の発足で、一体的に活動してきた。上部団体にあたる新潟県交通安全母の会が平成20年に解散し、全国交通安全母の会も昨年、解散したことから資金面もあってひとつの区切りに解散することに。ただ、市内を束ねる組織がなくなっただけで、各学校や園の活動がなくなってしまうわけではない。
トキちゃんクラブ連合会の三浦副会長が「ことし副会長になったばかりで残念」と言えば、母の会の南波会長は「解散が残念と言ってくれる人が多いことに感謝します」と話した。
毎年、母の会は交通安全ポスターコンクールを開き、さらにトキちゃんクラブ連合会とともに燕地区の飛燕夏まつりのパレードに参加して存在感を示していただけに、子どもの交通安全推進にとどまらず影響が大きい。
鈴木市長は「子どもたちの交通安全を図る活動をしっかり続けていかなければ」とみけんにしわを寄せて思案する一方、“トキちゃんクラブ”に代えて“燕市”とかけて「“つばちゃんクラブ”とか」と笑わせた。