第5回ウィズガス全国親子クックキングコンテストでグランプリの燕市・佐藤麻子さん、花音さん親子が燕市長と三条市長を表敬訪問、「燕三条」が生んだ全国一の親子 (2012.2.26)

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5日開かれた第5回ウィズガス全国親子クックキングコンテストで全国から応募のあった2万点の頂点となるグランプリを受賞した燕市新生町、パンコーディネーター佐藤麻子さん(39)、小学校5年生花音さん(11)親子が22日に鈴木力燕市長、24日に国定勇人三条市長を表敬訪問。佐藤さんは三条市出身で、コンテストに使った包丁は三条鍛冶まつりに参加して自分で作ったマイ包丁と、まさに「燕三条」が生んだ全国一の親子だ。

鈴木燕市長を表敬訪問した佐藤さん親子
鈴木燕市長を表敬訪問した佐藤さん親子
国定三条市長を表敬訪問した佐藤さん親子
国定三条市長を表敬訪問した佐藤さん親子

ウィズガス全国親子クックキングコンテストは、住環境に携わる4つの団体が設立した企業団体連合(コンソーシアム)「ウィズガスCLUB」主催の食育をテーマとした親子の料理コンテスト。佐藤さん親子は第1回からの出場で、前々回は新潟県大会から関東中央地区大会まで進み、前回は全国大会に出場したものの惜しくも準グランプリ。そして今回はついに最高賞のグランプリに輝き、全国から応募のあった20,837作品の頂点に立った。

全国大会は地区大会を勝ち抜いた14チームが参加して5日、東京で行われた。佐藤さん親子は、塩引き鮭のごはん、にいがたきのこの豆乳スープ、まんまるイカ、根菜のシーフードカレーミートソース、ささみと長芋の梅マヨ、お米とお酒のケーキの6品を調理。可能な限り新潟の食材を使った。

25日行われた燕市表彰式で燕大賞を受ける佐藤さん親子
25日行われた燕市表彰式で燕大賞を受ける佐藤さん親子

22日の鈴木力燕市長の表敬訪問で鈴木市長は、「燕大賞の選考委員会で2月5日はね、佐藤さん親子が出るんだよ、その話題ばっかりでした」と鈴木市長は願いがかなったことを喜んだ。予定通り佐藤さん親子は燕大賞に選ばれ、25日行われた燕市表彰式で親子そろって受賞した。

佐藤麻子さん
佐藤麻子さん

「優勝しようとリベンジしてたわけじゃなくて、全国大会で皆さんの料理がおいしくて、それが食べたくて」と佐藤さん。コンテスト前日のパーティーで全国からの参加者とコミュニケーションできるのも楽しみで、「もう1回、全国大会に来たいねと2人で話していて」。

鈴木市長は「関東中央地区では、佐藤さん親子にかなう人はいないというもっぱらのうわさで」、ネットで見た表彰式の動画で花音さんが泣きじゃくる様子を見て「思わずもらい泣きをしました」。佐藤さんは「花音、何人も泣かせたね」と笑うと、花音さんは照れ笑い。花音さんは「最後から2回目の練習で指、切っちゃって、めっちゃママに怒られて」と舌を出した。

佐藤花音さん
佐藤花音さん

コンテストでは当初、二人で調理する料理を役割分担してきたが、ことしは二人ともすべての料理ができるように練習し、あとは時間を見ながら佐藤さんが花音に指示を出す形で無駄なく調理を進めた。

鈴木市長に「花音さんの将来の夢はなんですか?」と聞かれた花音さんの答えは「管理栄養士」。「病院とかの料理とか、学校の給食のとか、やりたいです」と言い、鈴木市長は「カリスマ管理栄養士に」と期待した。

花音さんの得意な料理はオムライス。鈴木市長に家で料理することはと聞かれた花音さんは、「ママがたまに疲れて、やってて言われると」に大笑い。「花音、作ってって言うと、作ってくれるんですよ」と佐藤さん。

佐藤さん親子のグランプリをはじめコンテスト結果を伝える業界紙を広げる鈴木市長
佐藤さん親子のグランプリをはじめコンテスト結果を伝える業界紙を広げる鈴木市長

本番までに軽く10回以上も調理の練習をしたが、1品ずつの調理なら食べるのも飽きないが、「60分で仕上げる練習なので絶対この組み合わせなんですよ」と佐藤さんが言えば、「パパだけ違うの食べたりするよね」と花音さん。家族で協力しての頂点だ。

鈴木市長は、コンテストの審査委員3人のうち審査委員長だった服部栄養専門学校校長の服部幸應さんはもちろん、ホテル・ドゥ・ミクニにオーナーシェフ、三國清三さんも燕市の企業とともにプロデュースした洋食器があることを紹介すると、佐藤さんは「(審査結果に)プラスアルファになってませんよね」と笑わせ、「服部先生も僕も燕で鍋、作ってるんだよとか言われ」、「新潟の食材にも助けられた気がします」と感謝した。

国定市長はさっそく「お米とお酒のケーキ」を試食
国定市長はさっそく「お米とお酒のケーキ」を試食

24日の国定勇人三条市長への表敬訪問では、国定市長は佐藤さん親子が手土産に持参した「お米とお酒のケーキ」をまず試食して「え−?!」と驚いた。「おいしい」。「ごまがすごく上手に使われてる感じです」、「ふつう米粉が強いと食べてる途中にもさもさしてくるじゃないですか。それがないですよ。すごくおいしい」。

国定市長が驚いたのは「これって本当に米粉を使ってるんですかって言おうと思って」。さらに小麦粉が入ってないという佐藤さんの説明に二度びっくり。「そんじょそこらの米粉とは全然、違いますよ」、「百点満点です!」に思わず佐藤さんも「ありがとうございます。やったー!」、花音さんもガッツポーズだ。

背中が国定市長、左から越後三条鍛冶道場の吉田師範、佐藤麻子さん、花音さん、国定市長の「百点満点です!」に花音さんガッツポーズ
背中が国定市長、左から越後三条鍛冶道場の吉田師範、佐藤麻子さん、花音さん、国定市長の「百点満点です!」に花音さんガッツポーズ

今回のコンテストには、昨年9月25日に三条市で開かれた越後三条鍛冶まつりで、佐藤さんが花音さんにプレゼントしようと「特別な人のための包丁づくり」のイベントで、佐藤さんが手づくりした包丁を使った。このイベントは、「特別なあの人」に贈る包丁を鍛冶まつり当日の1日がかりで製作しようというもので、参加者1人だけを募集。応募動機や「あの人」に伝えたい思いを800字ていどにつづって応募してもらい、そのなかから花音さんに贈りたいと応募した佐藤さんが選ばれた。

マンツーマンで製作を指導をした越後三条鍛冶集団の吉田恒雄師範(64)も同席し、作った包丁も披露した。越後三条鍛冶集団は「越後三条打刃物」で伝統的工芸品の指定を受けているが、それにかなった技術で作った「伝産マークをつけていいくらいの包丁」と吉田師範は紹介した。

吉田師範のマンツーマン指導で佐藤さんが作り、コンテストで使った包丁を紹介
吉田師範のマンツーマン指導で佐藤さんが作り、コンテストで使った包丁を紹介

それも「(佐藤さんは)八割方、自分でおやりになりました」と言い、国定市長も「ふつう逆ですよね。二割もいかないくらい」と感心した。

コンテストの出場を重ねて、佐藤さんは新潟の食材を生かすことの大切さを学んだ。国定市長はちょうどこの日、外務省と経産省が、海外の発展途上国と日本政府と企業がWin-Win関係になるために海外の人から最後に理解してもらうには、物語を語れるかどうかという話があり、今回のコンテストで、「ふつうなら食材にとどまるところが道具にまで広がりをみせていただいたっていうのは、僕らとしてもありがたいし、そこはやっぱりプラスの評価になったんでしょうかね」と話した。

 佐藤さんの包丁作りをマンツーマン指導した越後三条鍛冶集団の吉田師範
佐藤さんの包丁作りをマンツーマン指導した越後三条鍛冶集団の吉田師範

佐藤さんは「ほかの県の人もすぐに包丁を買いに行きたいわって言ってて」に国定市長は「そこでスペア持って行かないと。こんなのどうでしょうか、みたいな」と突っ込んで笑わせた。会場ではアナウンサーが「今の包丁は手作りなんですってね」と紹介してくれ、周りの人も「あっ、包丁も自分のなのねっていう感じで」に国定市長は「来年ぐらいからみんなそうなるように」。さらに佐藤さんの話では新潟に包丁を買いに行きたいという人もあり、「キャラバンカーで行かないと」と国定市長は喜んだ。

コンテスト前に刃先がわずかに欠けて、吉田師範に研ぎ直してもらおうかと思ったが、手をわずらせてはと遠慮した。吉田師範が「わからない人は鍛冶屋さんって結構、気難しい人だと思ってる人が余計なんでね」と言うと国定市長は「実際、お会いすると人柄のいい方ばっかりでね」。続けて吉田師範の「ほら、とくに女性とのかかわりになると…」に思わず国定市長も「あれっ?」と突っ込んでいた。

また、越後三条鍛冶まつりで作った包丁を使って全国一になったことから、国定市長はことしの越後三条鍛冶まつりのPRに佐藤さんの成果を使わせてもらいたいと話していた。

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