新潟県子ども読書フォーラム「絵本とともに!!」が2、3の2日間、三条市総合福祉センターで開かれており、2日は『おとうさんはウルトラマン』などで知られる人気絵本作家、宮西達也さんを講師に「絵本の製作現場から〜子育ての父として」のテーマで講演を聴いた。
宮西さんは人形美術からイラストレーター、そして絵本作家に転身。『にゃーご』(鈴木出版)や『おまえうまそうだな』(ポプラ社)、『おとうさんはウルトラマン』(学研刊)をはじめ、数多くの絵本を生み出し、『おまえうまそうだな』は昨年秋に映画化、全国ロードショー公開された。
一昨年はテレビ朝日の黒柳徹子さんの冠番組『徹子の部屋』にも出演。昨年9月ににも燕市児童研修館「こどもの森」で講師を務め、作品だけでな絵本作家としても燕三条でおなじみになりつつある。
『おっぱい』などをプロジェクターでステージに絵本を大写しにしながら読み聞かせを行ったり、作品のキャラクターから生まれたパペットで演じたり。一方で将来、何になりたいかと聞くと「安定しているから」と公務員をあげる子どもを憂えた。
とはいえ、子どもはおとなの映し鏡。子どもはつまらないものは「つまらない」と言うが、おとなはつまらなくても「おもしろい」と言う。また、宮西さんは昨年から信号機を守ろうと決めていると言う。自分が守らなければ子どもは赤信号でも道路を横断してしまう。「今、おとなが変わらなければならない」と、おとながまず自身の行動を振り返るよう求めた。
会場を訪れたのは、就学前の子どもとその親を中心に約80人。おとなと子どもを一緒に夢中にさせてくれる講演に、ときには笑い、東日本大震災で被災地した子どもたちのようすに胸を打たれ、絵本に描かれたキャラクターのふるまいにほのぼのし、時間を忘れて楽しんでいた。
翌3日も同じく総合福祉センターを会場に午前10時から午後3時までイベントを行う。参加費はおとなも子どもも1人100円。「ムーラのひとりサーカス」、「絵本のかえっこコーナー」、「やわらかな手ざわりの布絵本」、「愉快な絵本ライブ」、「みんなでつくろうのコーナー」、「世界のカブトムシ・クワガタ展」をはじめ、ペープサート、自分の将来の夢でつくる手作り絵本、五色百人一首、カロム大会などを行う。昼食用に先着250食のおむすびと豚汁を用意する。
メーンは午後1時半から2時半まで行う「ムーラのひとりサーカス」。パフォーマーのムーラさんがパントマイムやジャグリングやハラハラドキドキのスペシャルサーカスを行う。「絵本のかえっこコーナー」は、いらなくなった絵本や本を持参して、好きな本と交換できるコーナー。ただし漫画本は除く。