三条市ESD協議会は4日午後1時から三条東公民館で「三条まちなかトークライブ2」を開き、約30人が参加して三条市歴史文化担い手育成会会長の相場浩さん(43)の基調講演を聴いたあとワークショップを行った。
1月にコミュニティデザイナー山崎亮さんを講師に初めて行ったトークライブに続く第2弾。まず相場さんは「“つながり”のパズルで地域を描く」をテーマに基調講演した。
相場さんは(株)相場紙器製作所=三条市八幡町=の専務で、三条祭り若衆会、三条エコノミークラブ、三条まちあるき連絡協議会、三条マルシェ実行委員会など、まちづくりにもかかわるさまざまな団体に参加。三条のまちづくりを語るうえでは欠かせないキーマンのひとりだ。
前回のトークライブでの山崎さんの講演を下敷きにし、そのなかからエッセンスや相場さんが感じたこと、さらに相場さんが考えを広げたことについて話を進めた。
「自分たちで課題を見つけ、自分たちで解決していく時代」と行政にサービスを求めるのではなく、協働が必要。山崎さんが島根県の海士町(あまちょう)で第四次海士町総合振興計画に取り組んだ事例について相場さんは「“あなたならどう思いますか”を積み重ねていった。そこがふだんのわたしたちと全然、違った」。山崎さんの言葉で「弱いつながりはレンジが広い」という言葉がいちばん気になった。
ほかにも相場さんは、「パズルみたいなもので、ぼくには僕の居場所が絶対あると思っている」。「その場所は気づかないだけかもしらない。今、必要がないだけなのかもしれない」、「それぞれの居場所があると思う」と、交換不可能な「私」の存在を自他ともに認識し、肯定する社会が地域をつくるといった考えを示した。
一方で、三条市は「メディアにもいっぱい取り上げられてる。熱い組織には入りづらい」、「放っておくのも温かさ」、「熱い風呂が長風呂できないのと一緒。できることから始めようよと」と、相場さんらしい無理強いしない緩やかな取り組みやかかわりの大切さも説いた。
続くワークショップでは、全国で経営塾を開く新潟市・えにし屋の清水隆太郎さんをコーディネーターに、つながる仕組みを探り、どうすればまちづくりにいかしていけるのかなどを考えた。