「まんなかプロジェクト」と三条市は、10日午後1時半から三条市中央公民館で中心市街地活性化シンポジウム「この春『あなたのまち』が変わります。〜人と人とのつながりで誰もがワクワク するまちづくりを〜」を開き、「日本一元気な商店街」と評される長崎県佐世保市街地の活性化の仕掛け人、長崎県佐世保市・佐世保市商店街連合会会長の竹本慶三さんによる基調講演と三条市内の高校生もパネリストに迎えて「まちなか」にかかわる人たちによるパネルディスカッションが行う。
基調講演で竹本さんは「まちの活性化は人づくり」をテーマに1時間講演する。竹本さんは郊外大型商業施設店舗に対抗してアーケードでつながる百貨店と2つの商店街を「さるくシティ4○3」と名づけて一体的に活動し、商店街の組織化に尽力した。
大規模な市民参加型イベントで盛り上げ、とくに百万個の電球でライトアップする「きらきらフェスティバル」や27万人を集客する「Yosakoiさせぼ祭り」が全国的なイベントに成長。「日本一元気な商店街」と言われるようになり、竹本さんは「まちを元気にする」講演やまちづくり指導で全国を回るさ。三条市のまちづくりにとってもさまざまなヒントを与えてくれるはずだ。
続くパネルディスカッションのテーマは「人と人のつながりが地域を変える」。コーディネーターは三条市内の企業とのかかわりも多い長岡市の中小企業診断士中村直哉さん。パネリストは三条市の地産地消&中心市街地活性化イベント「三条マルシェ」実行委員で中央商店街の布団店「寝具のすみや」の住谷豊さん、中心市街地の空き店舗に出店した「Mercerie plus BonBon」の富川幸恵さん、Curry&Spicep「くぅ象」の井上弓さん、「三条マルシェ」でオリジナルのイカパンなどを販売して欠かせない存在になっている三条商業高校商業クラブから2年生の近藤葵さんや山崎菜都美さんなどが務める。
三条市は2005年から中心市街地の空き店舗対策として空き店舗への出店に補助を出す事業に取り組んでおり、これまで10件の利用があったが、そのうち今年度だけで半数の5件を数え、取り組みの成果が一気に実を結んでいる。行政が主体ではなく、三条マルシェ実行委員会など民間の熱意ある人たちの力で町が確実に形を変え、活力を蓄えている。
そうした取り組みからさらにステップアップする引き金とし、取り組みの外側にいた人にも周知し、巻き込んでいこうと今回のシンポジウムを企画した。主催の「まんなかプロジェクト」は「交流とにぎわい」の場として三条市と民間団体の取り組みと連携して中心市街地再生の具現化を図っている。
市内の高校生にも広く気軽な参加を呼びかけている。来場してアンケートに答えた人には、市内商店街が三条の食材で共同開発したオリジナルブランド「三条街(さんじょうがい)の「クルミの麩ッキー」の試食用をプレゼントする。参加申し込みは市経済部地域経営課(電話:0256-34-5511、内線726)で受け付けているが、当日の会場でも参加も受け付ける。