「まんなかプロジェクト」と三条市が主催する中心市街地活性化シンポジウム「この春『あなたのまち』が変わります。〜人と人とのつながりで誰もがワクワクするまちづくりを〜」が10日、三条市中央公民館で開催された。
基調講演では「日本一元気な商店街」の仕掛け人である長崎県佐世保市・佐世保市商店街連合会会長の竹本慶三さんが登壇。一時間にわたり、1日4万人以上の人が買い物に訪れるほどのにぎわいを見せる佐世保市商店街での取り組みについて講演した。
講演のなかで竹本さんは、「商店街の役割は三つある。一つは商店街の基本となる商業的役割、二つ目は人と人との出会いの場となる社会的役割、そして三つ目にその地域の情報発信の場となる文化的役割。商店街に人を集めることが地域の活力となる。そのために市民参加型のイベントを企画して、多くの人が商店街のファンになってくれた。」と、商店街の活性化のポイントを述べた。
講演に続くパネルディスカッションは、「人と人のつながりが地域を変える」というテーマで行われた。コーディネーターは三条市内の企業とのかかわりも多い長岡市の中小企業診断士中村直哉さん。
パネリストは三条市の地産地消&中心市街地活性化イベント「三条マルシェ」実行委員で中央商店街の布団店「寝具のすみや」の住谷豊さん、中心市街地の空き店舗に出店した「BonBon」の富川幸恵さん、Curry&Spice「くぅ象」の井上弓さん、「三条マルシェ」でオリジナルのイカパンなどを販売して欠かせない存在になっている三条商業高校商業クラブから2年生の近藤葵さんと山崎菜都美さん、目黒徳義市経済部地域経営課主任、さらにアドバイザーとして竹本さんも登壇した。
「三条マルシェ」での経験や商店街に出店した経験を元に成功談や失敗談、これから商店街でやっていきたいことなど、活発な意見交換が行われた。パネルディスカッションの中で竹本さんが「三条マルシェでは市役所の人たちに商品券を渡してマルシェに行ってもらえるようにしていますか?」と観客席の国定三条市長に尋ねると「次回からそうしましょう!」と応える一幕もあった。
将来の夢を聞かれたパネリストの近藤さんは「三条マルシェを通して市役所の仕事に興味をもった。市役所で働いてみたい」と言うと、国定市長から「ぜひ!お待ちしています!」というやり取りも見られた。
このシンポジウムの最後に、国定市長が登壇してパネリストへの感謝の言葉を述べたあとディスカッションの講評を述べた。
国定市長は「自分たちが楽しくなければ人は集まりません。失敗と成功の連続のでも中心市街地で頑張ろうという人たちをとくに応援します!。新規で出店しようというチャレンジャーを応援することは、新しいお客様を商店街に呼び込むことにつながり既存のお店への応援にもなると思っています。竹本さんが三条の魅力は小路にあるとおっしゃっていたが、私も『小路』が中心市街地活性化の大事なキーワードになると思っています。三条を語る上では欠かせない「小路」の魅力を生かす取り組みをしていきたいと思っています。三条市はチャレンジャーを求めています。市役所を存分にお使い下さい」と締めくくった。