三条商工会議所(斉藤弘文会頭)は、13日正午から同会議所で平成23年度第6回常議員会を開き、平成24年度の事業計画や収支予算案を協議した。
役員や参与54人が出席。平成24年度の事業計画や収支予算案(収支とも3億1,542万9,000円)をはじめ10の議案を協議した。この日、協議した議案は、議員総会で審議して決める。
斉藤会頭はあいさつで、2日に東京で行われた「第4回ものづくり日本大賞」表彰式に参加して、(株)悠心=三条市柳川新田=さんが優秀賞を受賞し、三条市のものづくりの名を高めてくれたと話した。
また、2日前の11日に東日本大震災から1年の報道にふれ、「あらためて大変な地震だったと思い知らされた」、「まだまだ全力を尽くして被災地に対して支援を行わなくてはいけないのかな」と思いを話した。
17日に福島県南相馬市で開かれる南相馬市復興祭に、同市の原町商工会議所の要請を受けて参加することになったが、それに先だって2月18日に現地を視察し、被災地の大変な苦労を思い知らされたと続けた。
南相馬市は平成18年に3市町が合併して生まれたが、震災では旧鹿島町が津波、旧原町市が津波と放射能、旧小高町は放射能の被害と、再び旧市町の枠組みに分断するかのように被害の形が異なった。「命を懸けた問題でもあり、会議をしていてもけんかになってしまい議論ができない」と聞いた。今回の復興祭も「まだ復旧も終わっていないのに」と反対の意見もあると聞いた。
高台の自宅から津波の状況を見た人から「国道6号線を車で避難する人がたくさんいたが、赤信号になると止まってしまう、一時停止で止まってしまう、あれを止まらずに逃げてくれたら、もっと命が助かったのではないか」と聞かされ、「やはりこれが日本人のルールを守るというか、ある面での素晴らしさ」とも話してくれた。
斉藤会頭は、「だからこそ今の日本のものづくりが、約束事をきちんと守って成り立っているのかと感じたが、一方では、もっと臨機応変に、非常事態なんだから、すべてを無視してでもとの思いも感じた」と話し、17日の復興祭では「たくさんの人と話してきたい」と、会頭自身も再び南相馬市を訪れることなどを話した。