三条市の豆腐メーカーが地元の野菜や果樹などを生産する農家とコラボレーションした商品を開発している。14日夜、関係農家と食品加工業など15人が集まり、試作品のコマツナ入りの豆腐料理などを試食しながら意見交換し、さらなるコラボレーションの可能性に期待して交流の輪を広げた。
参加したのは、野菜や果樹、コメを生産し、三条市内の料理店に卸す三条市や加茂市の若手農家のグループ「農家菜果ま(のうかなかま)」と、豆腐メーカーの佐久間食品=三条市東本成寺=をはじめ、市内でパンやケーキを製造販売する食品加工関係者。
三条市・魚兵に集まり、佐久間食品が試作したコマツナ入りの豆腐を使った料理をはじめ、イチゴ「越後姫」やシイタケなど、参加者が生産した野菜を使った料理を味わいながら、意見交換し、交流した。
コマツナ入りの豆腐の開発は、佐久間食品の製造・広報担当の佐久間康之さんと三条市岩淵、内山農園の内山徳寿さんの出会いから生まれた。佐久間さんは、三条マルシェにも出店して県産ダイズの豆腐を販売するなど地産地消に興味があった。コマツナなどを生産する内山さんからコマツナを入れた豆腐を提案されて、地元の旬の味を生かす商品開発の取り組みが始まった。
ペースト状にしたコマツナを入れたコマツナ入り豆腐を試作した佐久間さんは、その感想を参加者に聞いたほか、コマツナ以外にも地元で作られる「旬」の材料を取り入れたいと、野菜や果物の生産者と直接、話し、ほかの素材を使った豆腐や別な商品への可能性を膨らませた。
パンやケーキなどを製造する人たちも野菜や果樹、米粉など地元農家とのコラボレーションをはじめ、豆腐や豆乳などの製品とのマッチングなども考えられるようで、新たな展開も芽吹きそうだ。