燕市燕地区の都市計画道路「八王寺佐渡線」の道路改良工事が平成9年の着工から15年間、約46億円を投じて完了し、19日開通した。
午前10時から地元燕東小学校体育館で開通セレモニーがが行われ、地元住民や燕東小児童が参加。そのあと八王寺佐渡線のアンダーパス部分でゲート解除を行って開通した。
八王寺佐渡線は燕東小わきを通る道路で、工事は西側は中央橋と連なる市道新潟燕線と交わる中央通一交差点から東側は燕東郵便局付近までの604メートルの区間で行われた。
道路が狭く、とくに燕東小正門前から商店街の入り口まで出る約200メートルの区間は一方通行だった。また、JR弥彦線のアンダーパス部分はさらに幅員が5.5メートルと狭く、車がすれ違うのもままならなかった。
そのため、歩行者の安全対策を第一に一方通行部分を交互通行にし、さらに八王寺佐渡線の東にある燕労災病院と市街地をスムーズにつなぐため、拡幅を中心とした工事が行われ、幅員は最小18メートルから最大28.5メートルに広がり、両側に3.5メートルの歩道を設けた。
最後に工事が行われていたのが、弥彦線をくぐるアンダーパス区間。これまでわずかに道がくぼんでいるていどで、高さ3.1メートルしかなく、大型車両の交通の障害にもなっていた。工事ではさらに道路を掘り下げ、アンダーパスのアプローチを約200メートルと長くとり、高さを4.7メートルに。車両の規制が必要な4.5メートルをクリアしている。また、弥彦線の西側には八王寺佐渡線を横断して通学する児童のために横断歩道も設置された。
一方通行の区間も開通と合わせて規制が解除され、交互通行になった。道路改良工事前は燕東郵便局前で1日6,200台の自動車交通量があった。朝晩の通勤時間帯のラッシュが緩和し、燕労災病院に行くのに遠回りをしないですむようになったが、一方で15年にも及ぶ長期の工事期間中にドーナツ化現象が進み、着工前に想定した効果を下回ると見られる。