三条市男女共同参画審議会(渡辺登委員長)は19日、三条市が設置する審議会などへの女性の参画が進んでいないことから国定勇人市長に意見書を提出して女性比率の向上を要望した。
要望書には、昨年秋からの3回の会議で、今年での男女共同参画諸施策の進捗状況、とく政策、方針決定への女性の参画推進を審議した結果をまとめた。
男女共同参画社会基本法は、国や地方公共団体で政策立案や決定に男女が共同して参画する機会の確保を義務づけている。これを受けて三条市も同様の趣旨の男女共同参画条例を設けている。
具体的には、平成18年に策定した三条市男女共同参画プランで、審議会などでの女性比率の目標率を30%と定め、達成に向けた取り組みを行っているが、これ以外の施策の多くが目標値を上回っているのに対し、約60ある審議会などの女性委員割合は平成18年23.6%、同20年24.0%、同23年23.9%とほとんど進展がなく、いまだに女性委員のいない審議会も存在し、今年度は12の審議会などが女性ゼロだった。。
同審議会としては、女性委員がいない審議会などを解消し、女性比率が一けたの審議会も向上に向けていっそうの改善を求めた。最近の大災害発生に伴って女性の視点や積極的な参画が差し迫った課題で、同様に交通安全、農業、スポーツなどでも両性の視点や積極的な参画が望まれる。とくに防災会議、交通安全対策会議、農政対策協議会、スポーツ振興審議会で女性比率の向上に向けた格段の配慮を強く要望した。
意見の提出には委員10人のうち8人が出席し、渡辺会長は国定市長に意見書を手渡し、「市長の積極的なリーダーシップを発揮していただくことを審議会としてはぜひお願いしたい」と取り組みを求めた。
国定市長は、防災会議については議会でも指摘があり、昨夏の7.29豪雨水害でも考えさせられたことから、「やり方も含めて、もう少し考えてみたい」。農政対策協議会などは「仕事柄、じゃあ来年からどうこうしていこうということが直ちにできるかというと難しい」、としながら、とくに指摘のあった4つには「聖域なく考えていきたい」とした。委員10人は次の通り。