鈴木力燕市長は27日、定例記者会見を行い、公募したメガソーラー発電事業者の候補者に窪倉電設株式会社(代表者窪倉保・神奈川県横浜市港北区)を決めたことなど7項目を発表した。
メガソーラー発電の公募は、ことし7月から再生可能エネルギーの固定価格買取制度が導入されることになったことから、再生可能エネルギーの利用拡大を図ろうというもの。燕市上河原地内の吉田南最終処分場跡地約4万平方メートル無償貸与する形で一般家庭約300世帯をまかなえる最大出力1メガワットていどの規模のメガソーラーを設置できる事業者を2月29日まで公募した。
県内1社と東京都と神奈川県から1社ずつの3社の応募があり、各社のプロポーザルを受けて窪倉電設に決めた。同社のソーラーパネルを設置する架台は角度を15度から45度まで帰られる特許申請中の可変式で、効率的に太陽光を受けられる。
架台基礎は大学と連携した施工方式を採用。吉田南最終処分場跡地は有害物質の地中への浸透を防ぐため、盛り土をした中にためられた焼却灰、不燃物の底や盛り土の法面に遮水シートを張ってあるが、それを破らない浅い杭深での施工を可能にした。
ソーラーパネルには列間のすきまをもうけて雪が滑り落ちるように積雪対応。さらに市内に関連会社を設立、安全でメンテナンスが容易な日本メーカー製品を採用、雪国型メガソーラー建設、環境学習用に展望台を設置するほか、想定発電量の96.1万kWhを上回った場合は、上回った部分について数パーセントを東北電力に売電して得た利益から燕市に寄付するという提案も決め手になった。
固定価格買取制度の買取価格がまだ決まっておらず、決定後に契約を進め、ことしの秋からの発電を目指す。運転開始にあわせてオープン記念イベントや環境学習の場として施設見学も行う予定だ。