燕三条80のラーメン店食べ歩きの絶好のガイドとなる「燕三条ラーメン王国お遍路Map」が完成。27日、その記者会見が行われ、吉本興業の新潟県住みます芸人の若手コンビ「バックスクリーン」を、お遍路マップのPR芸人に委嘱した。
燕市燕地区観光協会と燕商工会議所は、全国区となった燕の背脂ラーメンをPRしようと、2008年から燕市内のラーメン店各店のさまざまなラーメンや場所を収録、紹介して全店を食べ歩いてもらおうと「燕ラーメン」のお遍路マップを作成、無料配布している。
一方で三条と言えばカレーラーメン。『カレーラーメンの歌』がオヤジバンドコンテスト「熱血!オヤジバトル」の全国大会に出場するなど「燕三条と言えばラーメン」というくらい注目が高まるなか、ついに両者が合体して今回のマップの生まれた。
A2判4つ折りの両面カラー印刷で、片面は燕編で43店、もう片面は三条編で37店の計80点を収録。各店のラーメンを真上から撮った写真をずらりと並べ、店の場所を示したマップがある。
燕地区観光協会と燕商工会議所、三条観光協会、県三条地域振興局でつくる燕三条ラーメンマップ会議が作成。事業費は約230万円で、掲載店から各店1万円の負担金のほか、お遍路マップ作成のための積み立てや県からの助成などを充て、燕三条地域地場産業振興センターや掲載店をはじめ公共施設や駅に置いて無料配布する。
さらに今回の目玉がPR芸人にバックスクリーンの抜てき。吉本興業は地域密着型プロジェクトとして47都道府県に「住みます芸人」を派遣しており、バックスクリーンは新潟県の担当。週に2、3店のペースで掲載店を回り、各店のラーメンを完食するようすをUSTREAMで生中継し、動画を保存。専用のホームページも開設する。
食べ歩きにはマイメタル丼、マイはし、マイエコカップを使う。メタル丼はカンダ=燕市杉柳=の中空二重構造のステンレス製で冷めにくくさわっても熱くなりにくい。はしは曙産業=燕市南1=の樹脂製、エコカップは燕市の研磨業者が中心の共同受注グループ「磨き屋シンジケート」が製造と燕市にこだわり、いずれもコンビ名と芸人の名前を「名入れ」した。
記者会見には燕地区観光協会会長の山崎悦次燕商工会議所会頭をはじめ、燕麺類食堂組合組合長で燕背脂ラーメンの「杭州飯店」の徐勝二店主、三条飲食店組合組合長で三条カレーラーメンの「大観楼」の岩城守店主、カンダの神田智昭代表取締役も同席した。
山崎会頭は自身もラーメンが大好きで、昔はラーメンの出前が残業代の代わりだったエピソードも紹介。前回のマップに国定勇人三条市長から三条のラーメン店も収録してほしいという話があったが、すでに印刷が終わっており、今回それが実現して「これを機会にいろんな所にPR」し、食を生かしたまちおこしが各地で盛んななか、燕三条も産業とからめて「食と、ラーメンと、それが観光につながっていけば」と期待した。
山崎会頭からバックスクリーンの小千谷市出身の星野和之さん(24)と千葉県我孫子市出身の大谷哲也さん(25)に委嘱状ならぬ「委嘱丼」を手渡した。二人は1週間に何食もラーメンを食べる自称「ラーメン大好き芸人」。
燕三条のラーメンを食べたことのない人からもラーメン店に「実際に足を運んでいただけるようなPR活動をして、さらには全国、世界には燕三条にこういったラーメンがあるということを、新潟はおコメだけじゃないっていうことを皆さんに知っていただけたら」と決意表明する一方、「若手芸人が本当にお金がないなかで、こういうお食事をいただける仕事をいただいて本当にありがとうございます」と笑わせた。
このあとバックスクリーンはさっそく燕三条ラーメンのお遍路の皮切りに大観楼を訪れてカレーラーメンを完食。半年をかけてラーメンお遍路80店めぐりを達成する。