3日からの暴風で燕市は、最大瞬間風速35.1メートルを記録。工場1棟の倒壊や住宅の一部損壊、農業用ビニールハウス損壊、停電など大きな被害となった。
燕市の最大瞬間風速は、燕弥彦総合事務組合消防本部・吉田消防署で3日午後10時16分に観測した35.1メートルで、同燕消防署では時刻は不明だがそれ以上の36.4メートルを記録した。
倉庫の倒壊は、燕市鴻巣地内の鋳造業(株)長野の工場敷地内にある鉄骨造トタンぶき1階建ての倉庫約600平方メートル。3日午後11時ころ、横長の倉庫の約3部の2の外壁と屋根がめくれあがり、隣接した住宅2棟に覆いかぶさった。被害に遭った住宅の人が消防に通報し、2棟のうちの1棟1世帯3人が燕・弥彦総合事務組合消防本部防災センターに避難した。
明けて翌4日朝になって被害の全体のようすが明らかになった。屋根と壁がなくなった倉庫のあった場所には鋳造のための木型などが積み重なっており、同社社員などが住宅付近に飛んだ屋根など倉庫の一部やガラスの破片などを掃除していた。
被害のあった住宅の近所の人の話では、風の音がすごくて倉庫の倒壊の音には気付かなかったと言う。9時半ころから雷のような大きな音がして外に出たら、家のカーポートの屋根が一部壊れていたと話していた。
燕市では、4日午前4時半の夜明け前までのまとめだけでも、建物への被害は22件を確認しており、明るくなって今後、さらに件数は増える見込みだ。
燕市役所吉田庁舎に隣接する住宅に、隣のアパートのトタン屋根が落ちて瓦やガラスが割れる被害があったり、吉田庁舎内の2階の窓ガラスが割れるなどの被害もわかっている。