燕市内にある文化財の所有者や管理者と行政をつなぐきっかけになればと、燕市教育委員会は、このほど「つばめ文化財だより」を発刊した。
第1号はA3判に印刷して2つ折りにしたA4判4ページ。表紙は鍛金で人間国宝に認定された燕市の玉川宣夫さんと県有形文化財に指定された燕市国上、国上寺の本尊「木造千手観音菩薩立像」の紹介。2、3ページは見開きで市内の文化財89件の一覧表、4ページ目は文化財の所有者や管理者に対して文化財の取り扱いや修復、被害などの市教委への連絡の呼びかけや、燕市文化財調査審議会の石黒克裕委員長が県知事表彰を受けたトピックを掲載している。
これまで文化財に指定してもその所有者や管理者との接点がなかった。最近は地震や大雨もあり、文化財への被害も予想されるが、市教委としてはふだんから文化財の状況を把握する一方、所有者や管理者からは市教委を身近に感じてもらい、文化財の修復や所在地変更、博物館から借用の問い合わせがあった場合など、気軽に問い合わせてもらおうと、その入り口として「つばめ文化財だより」を発刊した。
堅苦しくならないよう学校の「学級だより」のようなイメージで作成。所有者や管理者に送付したが、せっかくなので多めに印刷して中央公民館の窓口などに置いて配布し、広く市民にも文化財に対する理解を深めるのに役立ててもらっている。発行は不定期で、少なくとも年に2回、できれば季刊紙として発行したい考えだ。