燕市で旧配水塔改修記念式典が行われた14日の夜、毎年恒例の旧配水塔そばの中ノ口川左岸堤防のサクラ並木のライトアップに加えて旧配水塔のライトアップも始まり、春の夜に自然のサクラと人工の旧配水塔のコントラストが際立っている。
いずれも22日までの毎日午後6時から11時までの光の共演。サクラのライトアップは、ことしも市内の電気工事業者7社でつくるボランティアグループ「燕を愛するライトアップ倶楽部」(横山三郎会長)が水銀灯とナトリウム灯14基を設置。旧配水塔のライトアップは燕市が行っており、東北電力が1991年に行って以来だ。
サクラの開花はまだ数日は待たされそうだが、ライトアップには花のあるなしはあまり関係ない。大きな老木が多く、血管のように複雑に伸びる枝が暗闇に浮かぶ様子は神秘的ですらある。
一方、旧配水塔は安定感のある均整の取れた美しいフォルムが魅力。自然とは対照的な幾何学的なパターンの組み合わせでデザインされている。ずっと見詰めていると巨大建造物に吸い込まれるような感覚になり、圧倒的な存在感で昭和13年の竣工から74年の時間も想起させる。
対岸からはサクラと旧配水塔のライトアップが中ノ口川の川面に姿を映し、両方がバランス良く見えるポイントを探してみてもおもしろい。