26日から28日までの3日間、東京ビッグサイトで開かれる日本最大の手づくりホビーフェア「日本ホビーショー」で、DIYに取り組む女性でつくる全国的なサークル「DIY女子部」が木製のいすをリメークした「Chair-Collection」数十脚を展示するが、DIY女子部の新潟支部となっている手芸用品と雑貨の店「BonBon(ボンボン)」(富川幸恵代表・三条市旭町1)もそのうち15脚を製作し、出展する。
リメークしたのはスウェーデンの家具メーカー、イケアののシンプルなパイン材のチェア。これを「イスデコ」として自由にアレンジし、会場で来場者から好きないすにすわってもらい、DIYの楽しさを伝え、身近に感じてもらおうという試みだ。
「BonBon」では同店のスタッフのほか、地元のイラストレーター、雑貨アーティスト、生け花店などが10人で15脚を製作した。同店で扱う手芸作品とコラボしたものから、デコ電のようにびっしりときらびやかな装飾を施したり、ペイントしたり、アートフラワーと組み合わせたり。
建築業のサイトウ建築=三条市曲渕3=の二代目、斉藤巧さんは座面にカラフルな畳表を敷き、背もたれに色の違う格子状に組んだ桟(さん)に和紙を張って和洋折衷のまったく新しいいすのように生まれ変わらせた。18日はこれらを荷造りして会場に向けて発送した。ほかにもDIY女子部としてカーテンやミシン代の飾り、木工作品も出展する。
「BonBon」は、一昨年の日本ホビーショーは業者として仕入れ目的で会場を訪れ、昨年は出展。ことしはDIY女子部の一員として作品を出展することになった。DIY女子部は昨年、生まれたばかり。昨年暮れの会員は60人ほどだったのが、今では200人と大きく増え、メディアでも注目を集める。
昨年暮れはDIY女子部が東日本大震災の被災地へ届けるぬいぐるみ、テナガザル「ウッキー君」を製作したが、同店もその製作を手伝った。ことし3月29日発売の雑誌『北欧テイストの部屋づくり』では、DIY女子部担当の「北欧ファブリックを使ってインテリア小物を作ろう!」のページで、同店代表の富川幸恵さんがDIY女子部会員として製作した作品が掲載された。
DIY女子部とのかかわりは、同店企画担当の加藤はと子さんが会員になったのが始まり。DIY女子部に注目が集まっていることに加藤さんは、「これまでDIYは男性目線だったのが、今は女性も自分で家を快適に過ごせるように自分好みのリメークをする人が増えてますね」。しかし、趣味や楽しみにとどめずに「ちゃんと収益が期待できるようなお仕事につなげいくことが大切」と言う。
店として出展した昨年は、高校から教材用に手芸キットの注文をもらったり、手芸本製作の依頼を受けたりした。今回もオリジナル手芸キット「コキンヌ・キット」を出展。「また学校の教材なんかに使ってもらえたらいいですね」と加藤さんは期待している。