外山産業(株)=三条市南四日町4=は18日、グループ企業の(株)グリーンライフ=三条市帯織=で地震に対する設備となる「土嚢減震(どのうげんしん)」の見学会を開き、土嚢減震工法考案者の山本春行広島大学教授の講演を聴き、国内初の同工法を建物に採用した同社倉庫の建設現場を見学してもらった。
土嚢減震工法は、基礎杭を打たずに地盤改良した土地の上に土のうを敷き詰めて行う。建物直下の軟弱地盤を局所的に「圧力球根」状に圧密、強化できる優れた特徴が以前から知られている。山本教授のグループはさらにそれを発展させ、地震時の水平力に対しても大きな地震エネルギー吸収性能をもつことを実験的研究で明らかにし、地震対策としての利用が可能であるとした。
同社によると、建設費用が安く、震度6が震度4に減震する画期的な工法という。道路などでは採用されているが、建物への採用はグリーンライフが初めて。建設中の同倉庫は、鉄骨造2階建延べ面積約3,100平方メートル。7月の完成を見込んでいる。
見学会では、同社の社員や取引先、工事関係者など約35人が参加。山本教授から減震工法についての講演を聴いたあと、倉庫建設工事の様子を見学。地盤改良した土地の上に、約35センチ四方の四角い土のう袋に川砂を入れた土のうが敷き詰められているところを見ながら、設計・施工の安藤建設(株)や山本教授から説明を聞いた。