三条市牛野尾地内で発生した土砂崩れに伴って三条市が三条市牛野尾ふれあいセンター内に設置した現地対策本部は、23日午前7時前から会議を開き、被害の状況や今後の作業工程を確認した。
県三条地域振興局地域整備部、三条市建設部をはじめ、牛野尾自治会、消防、消防団、建設業者、地元市議など20人余りが参加した。
詳しい調査はこれからになるが、担当者によると今回の土砂災害は、常福寺や住宅など裏手の中の沢で、住宅などから約400メートルの距離の山の斜面が崩れたようで、原因は融雪による地盤のゆるみとした。また、水がたまっているところが2カ所確認されたが、自然の水路ができており、現在のところは決壊などの心配はないようだ。
今後の作業のひとつは、住宅に押し寄せてきている土砂を抑えることで、土砂の排出と大型土のうを積むことなどをあげた。さらにもうひとつを、沢の水の処理がスムーズにいっていないことから現状を確認して対応を検討するとした。
このほか、消防は引き続き警戒にあたり、消防団は午前7時でいったん解散し、午後7時から翌24日午前7時まで再び警戒にあたる。
23日朝までの避難者数は合計8世帯計25人で、三条市牛野尾ふれあいセンターや親類の家などに避難した。前日夕方、同牛野尾自治会が呼びかけて5世帯16人が避難し、夜になって現場を見張っていた人から「となりの沢から濁り水が流れている」との情報を確認したことから、23日午前0時45分に関係する3世帯9人に避難を呼びかけ自主避難してもらった。
その3世帯については、23日午前7時10分、安全が確認されたことから帰宅。8時現在、同センターには3世帯8人が避難している。
また、土砂災害は昨夜から23日朝までに、危険を伴った大きな変化はなかったようで、22日夜半からは県が手配し、建設業者が重機を使って土砂の撤去作業を行っていた。消防団、消防、警察は前日から警戒を続け、消防団は午前7時まででいったん解散し、23日午後7時から翌24日午前7時まで再び警戒に当たる予定だ。
建物への被害は前日に確認された車庫2棟のようで、土砂が流れ込んだ1つの車庫の中には自動車が入っているようだ。また、住宅の前に止めてあった自動車1台も車体の半分ほどが土砂に埋まっていた。