三条市の第一中学校区小中一体校の建設に反対する市民グループ「私たちの三条市をつくる市民の会」(村上幸一会長)と「小中一体校の問題を考える会」(外山晴一会長)は27日、三条市監査委員会に署名活動をして直接請求を行う事務監査請求のための請求代表者証明書交付申請を行った。
請求代表者は両会の会長をはじめ役員など10人で、この日午後3時に10人のうち5人が市役所を訪れ、請求代表者証明書交付申請書と事務監査請求書を監査委員会事務局の渡辺局長に請求書を手渡した。
事務監査請求書は、「三条市の今迄の教育のどこに問題があったのか総括することもなく、中一ギャップは三条市の喫緊の課題と強調し、その解消には小中一貫教育と一体型校舎が理想と言い、四日町、条南、南の3つの小学校、および第一中学校を統廃合し、一体校として建設に着手しました。しかし、これをこのまま進めることは、児童・生徒、地域・保護者に甚大な被害不利益を与え、将来にわたって三条市の学校教育を破壊することにつながります」とある。
「無謀な270余名のスクールバス」、「三高跡地の利用については、ワークショップでまとめた文化交流施設を抹殺、新しい町づくりの推進のための意識の熟成をも捨て去りました」、「三条市長国定勇人氏に対し、三条市立四日町小学校、同条南小学校、同南小学校、および三条市立第一中学校を統廃合し、一体校として建設しないよう監査することを求めます」など9項目を掲載した。
今後、監査委員が請求代表者10人が三条市の選挙人名簿に登録されているかを確認し、請求代表証明書の交付とその告示を行い、それを受けて請求代表者やその受任者が署名収集を開始する。
署名は、告示の日から1カ月以内に有権者の50分の1以上の署名を収集したうえで署名簿の審査を受けて有効署名総数の告示、縦覧などの手続きを行った後、事務監査請求署名収集証明書とともに監査委員に提出する。
監査委員が事務監査請求書を受理したあとの流れは、監査を実施し、監査委員の合議により決定し、監査結果の通知、公表。あわせて、議会、市長、関係執行機関に提出する。
また、今回の請求代表者10人は2月に小中一体校建設のための建設費を三条市に支出しないような措置を求める住民監査請求の申し立てを行っていたが、その結果が決定され、同日27日に告示。監査の結果は、「請求人の主張については、いずれも理由がないものと判断する」と審議の結果、棄却された。
この日、住民監査請求の結果を受けた「小中一体校の問題を考える会」の外山会長は、内容をよく確認し、監査請求人の10人などで相談し、訴訟も含めて対応を検討したいと話していた。