ことしで創立から110年になる県立三条高校の同窓会(渡辺喜彦会長)の総会が1日、三条市・ハミングプラザビップ三条で開かれ、約140人が出席して創立110周年記念事業などを決めた。
前年度決算や今年度予算や事業を審議した。110周年記念行事では、10月27日に記念式典と記念講演、記念祝賀会を行う。記念事業では、吹奏楽部楽器の記念環境整備、記念誌の刊行、記念品の校歌・応援歌のCD作成を行う。楽器新調の予算が1,000万円、そのほかの経費を含めて1,500万円を目標に法人2万円以上、個人3,000円以上の募金活動を行う。
昨年度の学事概況では、入学した322人が卒業し、進路は進学260人(80.7%)、就職1人(0.3%)、専門学校14人(4.3%)、浪人47人(14.6%)の内訳。
渡辺会長は今春、村上中等教育学校校長から三条高校に赴任した平沢秀昭校長に「我が校のよりいっそうの発展に大いにご活躍いただける方と確信している」と期待。同窓生は3万0,099人となり、昨年度の卒業生は入学からひとりも欠けなかったことに「いかに我が校の生徒諸君がすばらしい生徒かと皆さんも良くおわかりいただけたことと思う」と自負。ことしは110周年記念であり、「開催に向けて絶大なご支援、ご協力を」と求めた。
平沢校長は、昨年度は国公立大学の合格者が過去最多と思われる159人を数え、8割を超える生徒が大学・短大に進学したことを喜んだ。校長室の書棚で創立20周年と30周年の記念誌を見つけて三条高校は「まぎれもなく歴史ある高校、由緒ある学校、伝統校であるとひしひしと実感した」と言い、20周年記念誌にあった端書きを紹介した。
その一文は「言うまでもなく教育の成果は教師の努力のみ、生徒の自励(じれい)のみであがるものではなく、生徒の自彊(じきょう)、教師の指導とさらに父兄先輩の提撕(ていせい)との援助と相まって初めて成果をあげるものであります」。
すでに90年前にこういういことが言われており、「わたしもこの言葉を肝に銘じて今後、学校運営に当たっていきたい」と話した。
総会後は懇親会に移った。今回の総会の担当は45回卒のことから、45回卒の三条市のマリンバ奏者、本間美恵子さんによるマリンバ演奏や、旧下田村出身のソプラノ歌手永桶康子さんによる校歌演奏も。鈴木力燕市長や下村喜作市議会議長、次期衆院選出馬予定の金子めぐみ自民党新潟県第四選挙区支部長ら同窓生が次々とあいさつに立ち、旧交をあたためてにぎやかに過ごした。
鈴木燕市長は2日前に放送されたテレビ番組「ほこ×たて」で、燕市・山崎金属工業のスプーンが超能力者ユリ・ゲラーでも曲げられなかった初めてのスプーンになったことを「燕市で歴史的なできごとが起きました」と評し、「その歴史的な瞬間を喜んで見ておりました」と会場をわかせた。
金子さんは、泉田裕彦知事が最初の選挙で同窓会の応援が大きな力になったと聞き、自身は新潟市南区にしか地盤がなく、「わたしも同窓会の皆さんから輪を広げていきたい」と支援を求めた。