加茂市教育委員会はことしも「憲法記念日」の3日、加茂文化会館で平成24年度成人式を行い、343人のはたちの門出を祝った。
平成3年4月2日から翌4年4月1日までの1年間に生まれた対象者343人のうち77.6%にあたる男131人、女135人の計266人が出席。「憲法記念日」に行う成人式は10年近く晴れの天気だったが、ことしは会場前の新緑をより鮮やかにする小雨が降るなかを、新成人は振り袖やスーツで出席した。
午後1時半に開式。小池清彦市長はお祝いのことばで、易経にある「天行は健なり、君子以て自彊して息まず」、論語にある「仁以て己が任と為す」の2つを餞の言葉として贈った。
続けて救命救急センターはなんとしても加茂病院にもってこなくてはならないと話した。これからの日本の最大の課題は少子化の歯止めと平和憲法の保持と話し、これから21世紀を背負って立つ新成人に協力を求めるとともに、健闘と活躍を願った。
最前列には、国旗や扇子などを振る男性10人ほど座る加茂市の成人式では珍しい光景となり、全体的にざわついていたが、小池市長はあいさつの冒頭、「このたびは大変元気のいい男性諸君が大勢おられて、安心しています。こういう諸君の出席があまりなかったもので、安心しております」と笑顔で話しかけ、「が、諸君は真に男の中の男か、きょうはわからない」と少子化の話に続けた。
小池市長は穏やかな口調で、「男の中の男であるかが決まるのは、大勢、子どもさんをつくることができるかどうか。その時わたしは最敬礼して、諸君は男の中の男と申し上げます」、「それまではわからない。それはそれとして」と餞の言葉に移り、男性たちは市長のあいさつは静かに聞いていた。
新成人代表の安中利穂さん(七谷中卒)が「20歳の誓い」として、「支えてくれる家族のありがたさや自分の目指すところを20歳という節目で改めて再確認して、またさらに努力していくことをここに約束して、二十歳の誓いとさせていただきます」と述べた。
30分ほどで閉式。続いて、卒業中学校ごとにステージで記念撮影を行い、例年通り、隣接する加茂市産業センターに移り、午後3時から立食パーティーを行った。