三条削ろう会(馬場政行会長)は4、5の2日間、三条市厚生福祉会館で第4回ミニ削ろう会を開き、2日目5日には、原寸で再現した国宝の茶室「待庵」の上棟式を行い、昔ながらのもちまきを大勢の市民が同時開催の三条マルシェとあわせて楽しんだ。
再現した「待庵」は、京都府大山崎町の妙喜庵にある千利休が唯一残した茶室といわれ、室内は2畳の小間の茶室の原点。先に三条市上保内のマルモ建設(株)が製作し、いったん解体して、前日4日の午前中に全国から集まった約30人の大工やかんな愛好家が厚生会館の駐車場に再び組み立てた。
明け方までの雨が上がり、青空が広がった午後1時半。上棟式を前に、三小相承会が、15日の三条祭りのおしゃぎりを皮切りに太鼓演奏を披露した。
続いて、3月17日に福島県南相馬市で開かれた復興祭に「三条マルシェ〜ごった市@南相馬」として参加した三条市の市民グループから預かっていた義援金を国定勇人市長が、復興祭参加の礼と三条マルシェの視察に訪れた南相馬市の担当者や原町商工会、栄町商店街関係者に手渡した。あわせて、市が預かっていた三条市立一ノ木戸小学校児童が書いたメッセージも託した。
上棟式では、来賓の国定市長、下村喜作市議会議長、佐藤卓之県議、同会の高橋一夫相談役らも屋根に上がり、神事のあと、紅白各108個のもちや菓子をまき、復元の完成を祝うとともに、集まった数百人の市民から昔ながらの大工の仕事や上棟式を見てもらった。
上棟式を見ていた29歳の女性は、「子どものころは、近所であることを聞きつけては行っていました」と、最近は見ることがなくなった建前は「おもしろかった」と話していた。上棟式のあとは、再現された2畳の茶室で来賓に茶が振る舞われた。