三条署(小林国夫署長)は8日、窓口での対応などからオレオレ詐欺被害を防いだ三条市本町2、三条信用金庫中央支店(遠藤一哉支店長)と窓口で対応した職員に感謝状を贈った。
午後4時に遠藤支店長(52)と窓口係の森井留美子さん(36)の2人が三条署を訪れ、小林署長が感謝状を読み上げて、それぞれに手渡した。
被害に遭いそうになったのは69歳の女性。事故を起こして金が必要という孫娘をかたる電話を信じ、100万円を引き出して新幹線で東京駅まで届けようとしていた。
4月26日午前11時半ころ、東京都内に暮らす孫娘をかたる女から「仕事中に事故を起こした。修理にお金がかかる」という内容の電話を受けた。女性は、100万円を用意することにし、同日中に東京まで届けることを約束した。
午後1時半ころ、同支店を訪れ、100万円の払い出しを窓口で依頼。窓口で対応した森井さんが、高額だったことなどから理由をたずねると、東京で事故を起こした孫に、午後3時半の新幹線に乗って、東京駅のホームで渡すため一刻も早くというふうに話したと言う。
森井さんは、詐欺被害の危険性を感じ、上司に報告するとともに、孫娘に直接、連絡をとってみるよう女性に忠告したが「間違いない」と、電話を信じて聞き入れなかった。その後、三条署にも連絡し、同居の家族を介して確認してもらったところ、孫娘に免許はなく、事故の発生の事実もない虚偽であるとわかり、振り込め詐欺の未然防止に貢献した。
小林署長は、久しぶりの典型的なオレオレ詐欺と言い、「機転を利かせたおかげで防げたこと」と感謝した。
感謝状を受けた遠藤支店長は、「いっそうの犯罪防止に協力したい」、森井さんは「(同支店周辺は)高齢の方の多い地区で、詐欺にも気をつけて、ひとりの被害も出さないよう気をつけていきたい」とさらに気を引き締めていた。