燕市宮町、戸隠神社(星野和彦宮司)の春季例大祭が19日を宵宮に20日行われる。呼び物は木場小路万灯組(宮町)と横町万灯組(中央通り)が仕立てる2基の万灯とそれぞれ「お玉さん」、「踊り子」と呼ぶ女の子による「伊勢音頭」の踊り。昨年は東日本大震災で自粛したが、ことしは2年ぶりに盛大な春祭りが復活する。
昨年の春祭りは万灯はなく、木場小路万灯組の「お玉さん」だけ7人編成に規模を縮小し、それも宵宮だけに限って行われた。ことしは両万灯組とも例年通り12人で踊る。もちろん万灯も登場して2日間の祭りに熱中する。
横町万灯組の踊り子の練習は、4月24日から地元寿町の花柳流の師匠にけいこをつけてもらい、週末の春祭りを前に週初めの月曜14日から毎晩、全体練習を行った。練習場所はことしも第一生命燕ビル1階の駐車場を借りた。
踊り子は小学校1年生から6年生までそろっている。「横若」や能の隈取りのあるそろいの浴衣を着て練習。万灯の上で舞うひょっとこが4人。太鼓や笛は約20人で演奏し、笛は中学生や高校生も担当する。
横町万灯組若連中の総代、会社員高橋仁史さん(44)=中央通り2=は、「昨年は本来はやりたかったんですが…。万灯を出せることが幸せです」と例年通りに祭りができることを喜ぶ。「いつも以上に祭りを盛り上げていきたいと思います」。
一方、木場小路万灯組の全体練習は毎年、日曜から金曜まで6夜連続で「宿」と呼ぶ戸隠神社裏の集会所で行っている。お玉はやはり小学生で、カラフルな浴衣を着てけいこ。ことしも吾妻流名取の吾妻春登茂さん=三条市下須頃=が指導した。
戸隠神社境内に太鼓や笛の音が響く。練習の間、ずっと太鼓がリズムを刻み続け、「カチ」と呼ぶ拍子木が打ち鳴らされたら踊りの始まりの合図。休んでいた子どもたちは整列し、若連中の「木遣音頭(きやりおんど)」に続いて「伊勢音頭」が始まると踊り出し、春登茂さんが一人ひとりに踊りの動作を指導する。
総代の会社役員沖坂正喜さん(37)=水道町2=は、「子どもたちのヨーイトナのかけ声も元気があります」。「まずはふつうに祭りができることに感謝し、2年ぶんの気合いを込めて精一杯やりとげたい」と言い、もうひとりの総代、販売業小林健夫さん(36)=水道町4=は「輝ける万灯にしたい」と思いを話した。
両万灯組とも19日朝、万灯の組み立てを行う。幸い天気予報は19、20日とも晴れや曇りになっている。奉納行事の運行表は次の通り。
19日(土)宵宮祭 | |||
20時00分 | 木場小路萬燈組 | 戸隠神社前 | 下座 |
21時00分 | 横町萬燈組 | 戸隠神社前 | 下座 |
21時30分 | 木場小路萬燈組 | あめや前 | 下座 |
20日(日)例大祭 | |||
9時15分 | 木場小路萬燈組 | 戸隠神社境内 | 下座 |
10時30分 | 横町萬燈組 | 戸隠神社境内 | 下座 |
15時00分 | 木場小路萬燈組 | 戸隠神社前 | 下座 |
15時30分 | 横町萬燈組 | 戸隠神社前 | 下座 |
18時00分 | 神輿行列 | 戸隠神社 | 出発 |
17時15分 | 木場小路萬燈組 | 燕駅前 | 下座 |
18時40分 | 神輿行列 | 戸隠神社前 | 通過 |
18時40分 | 木場小路萬燈組 | 宮町入口交差点 | 下座 |
19時10分 | 木場小路萬燈組 | 戸隠神社前 | 下座 |
20時00分 | 横町萬燈組 | 宮町入口交差点 | 下座 |
20時00分 | 木場小路萬燈組 | 戸隠神社境内 | 舞い込み |
20時30分 | 横町萬燈組 | 戸隠神社境内 | 舞い込み |
21時00分 | 神輿行列 | 戸隠神社境内 | 舞い込み |