日本の広い範囲で金環日食が見られた21日朝、燕市立吉田中学校(目黒進校長・生徒729人)は午前7時から同校グラウンドで日食の観測会を開き、生徒87人が参加して太陽の9割以上が月で隠れる部分日食を観測した。
新潟ではリング状の金環日食にはならず、部分日食。燕市での日食は6時22分から9時4分までで、7時37分34分に食分約0.92の最大食となった。
わずかに薄い雲がたなびいたが、日食観測の妨げにはならず絶好のコンディション。生徒は日食グラスを目の前に当てて観測した。7時を過ぎたころには、太陽が雲で隠れたかと思うくらい明らかに暗くなった。
日食グラスをかけると太陽以外は何も見えず、欠けた太陽は月のように見え、生徒は「三日月みたい」。日食の進行は遅いので、生徒は時々、日食グラスをかけては観測。「もっと真っ暗になんないかな」とよりビッグな天体ショーを期待していた。
食分が増えるにつれて気温が下がるのもはっきりわかり、「寒くなってきたね」。今回は国内で観測できる25年ぶりの金環日食だったが、その部分日食を新潟で観測したことを記憶にとどめた。次回、国内で部分日食を観測できるのは2016年、金環食は北海道で2030年に観測できる。