19日の宵宮に続いて20日、燕市宮町、戸隠神社(星野和彦宮司)で春季例大祭が行われ、威勢のいい舞い込みで幕を閉じた。2日間とも好天に恵まれて延べで昨年より1,000人多い3万人(主催者発表)の人出だった。
木場小路万灯組と横町万灯組の2つの万灯組は19日夕方から2日間にわたって町内で万灯を引き、踊り子による下座や門付けを行い、20日夜に最後の舞い込みを迎えた。宵宮に比べると20日の人出はぐっと少なく、加茂市・青海神社の春季祭礼の宵宮にあたったため、そっちへ移動した露店も目立った。
舞い込みは午後8時から木場小路万灯組、8時半から横町万灯組が行った。若連中が参道を駆け抜けて一気に拝殿へ飛び込む。木場小路万灯組は子どもの「お玉」や「ひょっとこ」も同様に舞い込みをした。
参道わきに並ぶ見物客が風を感じるほど若連中は全力疾走。拝殿に入ると肩を組んで飛び跳ね、気勢を上げた。各万灯組はそれを3度繰り返した。
続いて9時からサルタヒコとアメノウズメの先導で氏子町内を巡行した神輿(みこし)が還御(かんぎょ)し、上横町神楽保存会が3匹の獅子神楽を奉納。星野宮司が神輿の前で祝詞(のりと)を奏上して祭りを終わった。
最後に星野宮司があいさつした。宮神輿の渡御(とぎょ)は後継者難で例年の天狗ではなく、サルタヒコを道案内とし、昨年の東日本大震災から新潟・福島豪雨、台風被害、大雪、山崩れ、大風、竜巻と相次ぐ天災に「日本の新しい夜明けのため、岩戸開きの神さまであります、わたくしどもの戸隠大神様から、さらに、さらに力を発揮していただきたい。それがためにウズメノミコト様をこのたびの神輿渡御に同行していただいた」と説明。「新しい日本の新時代の幕開けにふさわしい神輿渡御ができた」とし、氏子町内や市民に感謝して締めくくった。