燕市はこの夏も節電のためにグリーンカーテンの設置を進めており、30日は初めて燕庁舎本館にグリーンカーテンが設置され、職員が苗を植えた。
吉田庁舎と分水庁舎、燕庁舎の本館向かいの別館は、すでに昨年に続いてグリーンカーテンを設置した。燕庁舎本館は昨年、グリーンカーテンを設置しなかった。というのも、本館は2階以上のフロア面積に比べて1階部分が狭く、2階から上が1階の外へせり出すような形。せり出した下の部分は駐車スペースに利用しているため、グリーンカーテンを設置できない。
ただ、本館西口出入口に向かって左側の部分は車止めが下げてあって駐車の邪魔にならないため、そこを利用して初めてのグリーンカーテンに挑戦。幅約1.8メートルの緑色のネットを3階から下へ3枚、垂らし、その下にプランター10個を設置した。
グリーンカーテンに使う植物といえば手間がかからず生育が早いゴーヤが定番だが、グリーンカーテンとしての需要が高く、出遅れたこともあってすでに入手が困難に。そのため、ゴーヤのほかにアサガオ、ヘチマ、スイートピーの4種類を植えた。
なかでもグリーンカーテンにスイートピーは珍しい。スイートピーはつるが伸びるイメージがないが、苗のパッケージにはグリーンカーテンに最適な「日除けの救世主」とあり、その実力が見ものだ。ちなみにこのスイートピーは、歌にある『赤いスイートピー』ではなく、涼しげな「青」い花を咲かせる。
苗を植えて管理するのは、生活環境課。堆肥(たいひ)はもちろん同課が担当する燕市せん定枝リサイクルセンターに搬入されたせん定枝からできた堆肥「せんてい君」を利用した。市の環境問題や省エネに取り組む課でもあり、万が一、枯らすようなことがあったら面目が立たない。グリーンカーテンの栽培は、同課のプライドをかけた「絶対に負けられない戦い」だ。