31日に退職する三条市の松永悦男教育長に、同市教育委員会課長会が退職の記念品として職員が描いた肖像画を贈る。
肖像画は、F6号サイズの油絵。松永教育長が仕事をしているときのスーツにネクタイで、穏やかな柔らかい表情を描いた。
作者は、(社)光風会会友、新潟県美術家連盟会員で、日展入選をはじめ数々の美術展での受賞歴をもつ市教委の池浦倫之教育部長。以前、松永教育長が身を引くという話を聞いたときに、いずれその時に贈りたいと描いた。
「わたしにできることはこれくらいかなと思い」と池浦部長。忙しい教育長にモデルは頼めないので、写真を撮ってそれを元に描いた。池浦部長は松永教育長が在職した10年余りのうち約半分の5年を教育委員会職員を務める。写真に写る松永教育長の表情は固かったが、ふだんの教育長の内面を表現する表情を重ね合わせて描いた。
肖像画は、教育委員会の職員の会の課長会で贈るサプライズプレゼントで、29日に教育長に話したあと30日まで、ほかの職員にも見てもらうために庁舎内の階段踊り場に飾り、翌31日に教育長に贈る。
29日に自身の肖像画を前にした松永教育長は、「驚きましたよ。短い期間のなかでみんなが準備してくれて申し訳ない」と言い、自身の肖像画に「恥ずかしいですよ」、「家に持って帰ってもどこに飾っていいのか」と、肖像画と並んで柔らかな笑顔だった。
三条市は31日、三条庁舎で午前8時半に辞職の辞令交付式、8時40分から退任式を開き、松永教育長を送る。