燕三条プライドプロジェクト朝カフェ実行委員会は3日、燕三条地域の畑を会場に体験や朝食を楽しむ「燕三条 畑の朝カフェ」を燕市井土巻、ハーブ&ナーセリー「ハーベスト」で開催し、60人の参加者が農業の生産現場ならではの体験と燕三条産の朝食を楽しんだ。
燕三条地域は、県内有数の農産物の多品目産地。その魅力を農産物の生産現場から発信するちょっとおしゃれな体験型カフェが「燕三条 畑の朝カフェ」だ。
地域の果樹や野菜の生産現場である4つの畑を順番に会場とし、6月から10月まで4回実施。いずれも会場の生産者が中心となって体験や採れたての食材を味わってもらおうと趣向を凝らして企画する。
その第1回目の会場「ハーベスト」=土田信行さん経営=は、ハーブと花苗を生産している。この日は、ビニールハウスの脇にテーブルとイス、タープなどをセッティングして特設カフェと体験場を設営した。
午前8時半、9時半、10時半の3回行い、各回定員の20人が参加した。県内はもちろん、東京都や愛知県から参加した人もあり、ハーブでブーケ作りの体験のあと、朝食を味わった
ブーケ作り体験は、同農場で生産するハーブ苗のうち、収穫できる40種余りから好みのハーブを選び、自分ではさみを使って摘み取り、ブーケを作った。参加者はそれぞれのハーブの調理方法や組合せ、名前などを土田さんに聞いたり、花や葉の香りをかいだりして選んだ。
朝食のメニューは、燕産のトマトやタマゴの入ったイングリッシュマフィンに三条産のアスパラガスやタマネギの付け合わせ、ジャガイモのスープ、ハーブティーなど。パンの材料や調味料以外はほぼ燕三条産で、カトラリーやテーブル、イス、タープなどの備品も燕三条のメーカーにこだわってアピール。ビニールハウス内の色とりどりの花をめでながら味わった。
燕市の女性は、ビニールハウス内に並ぶハーブや花に「前は何度も通っていたけれど、こんなふうになっていたんですね」と驚いた。育て方や調理法を生産者から直接聞き、生産現場ならではの体験を通して地元の魅力を再確認していた。
「燕三条 畑の朝カフェ」は、燕三条ブランドの確立を目指す燕三条プライドプロジェクトの一環。工業や金属加工などのイメージが強い同地域だが、農業の観点から発信する新しい取り組みとして注目を集めている。