7月29日に燕市が避難者を対象に福島県南相馬市、相馬市で行われる「相馬野馬追」を観覧する日帰りバスツアー実施 (2012.6.5)

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7月28日から30日までの3日間、旧相馬藩領の福島県南相馬市と相馬市で真夏の一大イベント、国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」が行われる。東日本大震災で被災して今なお南相馬市を中心に147人が市内に避難する燕市では、ふるさとの象徴的な行事を震災前と同様に見学してもらおうと7月29日、避難者を対象に日帰りの相馬野馬追観覧バスツアーを行う。

燕市被災者サポートセンター発行の「サポセン便り!KIZUNA」で日帰りの相馬野馬追観戦バスツアーの参加を募集
燕市被災者サポートセンター発行の「サポセン便り!KIZUNA」で日帰りの相馬野馬追観覧バスツアーの参加を募集

集合、解散場所は市役所吉田庁舎で午前5時出発、午後8時半帰着。相馬野馬追の観覧は午前10時から午後3時まで。午前9時半からの騎馬武者行列(原町区野馬追通り)を途中から観覧し、正午から甲冑競馬(同区雲雀ヶ原祭場地)、午後1時から神旗争奪戦(同所)を観覧する。

 ことしの相馬野馬追のポスター
ことしの相馬野馬追のポスター

参加費は無料だが、甲冑競馬以降は有料観覧席で見学し、サポセンでまとめて支払うので事前に800円を納入する。参加申し込みは6月5日から22日まで受け付け、定員40人で締め切る。

南相馬市では、相馬野馬追が盛んな集落では、この日のためだけにウマを飼育している人もいる。相馬野馬追が近づくと騎馬武者を務めるため、ひげを伸ばす人が増えるというほど。

昨年は震災のため開催が危ぶまれたが、伝統が途切れないようにと大幅に規模を縮小して行われた。そのため、燕市内に避難していた人たちからは、不本意な相馬野馬追を見られたくないからと、見物に行かないでほしいという声すらあった。しかし、ことしは例年通りの内容で行われ、3日間で延べ15万人もの人出を見込む。

4月の燕・福島再会交流事業でかつて燕市へ避難していた南相馬市の人から鈴木燕市長にプレゼントされた木製の飾り
4月の燕・福島再会交流事業でかつて燕市へ避難していた南相馬市の人から鈴木燕市長にプレゼントされた木製の飾り

市では、このときだけでもせめてふるさとへ戻って相馬野馬追を見物したいという避難者も多いだろうと、日帰りツアーを企画した。

ことしの分水おいらん道中にあわせて4月14、15日の1泊2日で行った燕・福島再会交流事業では、燕市へ避難していて南相馬市へ戻った人のうち65人が参加。その参加者から鈴木力市長は、木の板に書画が描かれた壁飾りをプレゼントされた。市長室の壁に飾ってある。

一方の騎馬武士はめがねをかけ、燕市の市章が描かれた旗指し物を背中に差す
一方の騎馬武士はめがねをかけ、燕市の市章が描かれた旗指し物を背中に差す
良く見れば明らかに鈴木市長とわかる
良く見れば明らかに鈴木市長とわかる

そこには相馬野馬追の宵祭り、総大将出陣式で斉唱される民謡「相馬流山」の一節「相馬流れ山 習いたかござれ 五月中の中 お野馬追い」とあり、「絆」の字とウマに乗る2人の騎馬武士が描かれている。その一方の顔を良く見ると、めがねをかけている。なんと鈴木力市長。背中に旗指し物に描かれているのも、燕市の市章。これを寄付した人も鈴木市長にぜひ相馬野馬追を見に来てほしいと話していた。

しかし残念ながらツアーの日は燕大花火大会で、ツアーに参加すると花火の時間に間に合わないため、鈴木市長は参加しない予定だ。

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