燕市分水地区観光協会(田中公一会長)は7日、分水おいらん道中写真コンテストの審査会を開き、110人から応募のあった今春の分水おいらん道中を撮影した356点のなかから地元、鈴木寛さん=燕市分水向山=の「行列」を最優秀賞に決めた。
午前10時半から燕市・分水福祉会館で田中会長を審査委員長、日本写真家協会会員で県展委員の渡辺収一郎さん=新潟市東区=を特別審査員に4人の審査員で審査した。
渡辺さんは最優秀賞の鈴木さんの作品について、画面の真ん中に緑の傘があり、道路のカーブで行列の「見せ方が良かった」、「非常に構図がしっかりしていた」と高い評価だった。
優秀賞の小林敏行さん=新潟市西区=の「変身家族」はおいらん変身コーナーでおいらんの衣装をつけた家族を撮った写真で「4人がなんとも言えない、いい笑顔を見せている」(渡辺さん)、小山覚さん=同=の「参上!酒呑童子」は分水太鼓を背に踊る酒呑童子で「向かってくるような」、「太鼓の音が響くような迫力」(同)、新保敏郎さん=新潟市東区=の「分水太夫」はおいらんの分水太夫の顔をアップでとらえた写真で「背景を黒く落として立体感を表現」、「髪にもちょうどいい光が入った」(同)と批評した。
応募作品全体を通して渡辺さんは「非常にたくさんあって非常に高いレベル」と言い、そのなかでまず雰囲気が出ているかなどで評価して作品をしぼり、「内容の深い写真が選ばれた」と話していた。
同コンテストは2004年から分水おいらん道中をテーマにして開かれており、休んだ年もあって今回が6回目。昨年は東日本大震災の発生で分水おいらん道中そのものが中止になり、ことしは2年ぶりの開催だった。
ことしはそれまで1人3点以内としていた応募制限をなくし、コンテストの運営を新潟フジカラーに委託して全国的なPRも奏功してか、一昨年の82人、202点から応募者数は3割増し、点数は8割増しの大幅増だった。
表彰式は行わないが、入賞以上の作品は6月19日から7月中旬まで燕市分水・道の駅「国上」に展示する、入選の名前、住所、タイトルは次の通り。敬称略。