20日に三条市勤労青少年ホームで開かれる三条市の国際理解講座「世界のキッチン」を前に、講座で調理実習するキューバ料理「フリホーレス・ネグロ」が9日開かれた三条マルシェでお目見えした。
三条マルシェは市内を歩行者天国にして行う地産地消、中心市街地活性化を図るイベントで、今年度も毎月開かれている。そこに三条市も「世界のキッチン」として出店し、三条市出身のフレペレス・摩弥さん(38)が「フリホーレス・ネグロ」を調理、提供した。
フレペレス・摩弥さんはルンバを学ぼうとキューバへ渡り、キューバ人のホセ・アレベルトさん(24)と結婚。1年ほどキューバで暮らしたが、キューバで宿泊施設をオープンするため、その資金を工面しようと夫婦で三条市へ移り住んでいる。
三条マルシェでは、カナダ出身の三条市国際交流員、ピーター・カーターさん(25)や市職員が手伝って店開き。ホセ・アレベルトさんも応援に訪れた。
「フリホーレス・ネグロ」は、韓国料理のキムチと同じようにキューバのメーンディッシュと一緒に当たり前に出される料理。黒ささげ豆にクミン、オレガノ、コリアンダー、ローリエなどのスパイスと野菜も入れ、タイ米にかけて食べてもらった。
見た目はつやはないが、おせち料理の黒豆のよう。アフリカ原産で南米では正月に食べる習慣もあるというから、なおさらおせち料理と重なる。日常的な料理でご飯に豆をかけて食べるというスタイルは納豆のようでもある。
味はスパイシーで、豆をたくさん使った本場インドのカレーのよう。日本人の口にもあい。大半の人がおいしいと言い、味を確かめに訪れた国定勇人市長も二重丸。あいにくに雨に見舞われて人出が少なかったが、この日は89食を販売した。
また、国定市長はホセ・アルベルトさんにのせられて、一緒に「マ〜メマメマメマ〜メ〜♪」と歌いながら腰を振るように踊ってみせて周囲は爆笑。しかし、国定市長を知らなかったホセ・アルベルトさんは、市長と教えられると目を白黒させて驚き、急に無口になり、再び笑いを誘っていた。
今年度の三条マルシェは、「世界のキッチン」として国際料理の店を出店、続いてその料理を作る国際理解講座「世界のキッチン」をセットに開いている。5月の「世界のキッチン」はカーターさんがメキシコ料理「チョコレート・チキン・モレ」を調理した。
今回の国際理解講座は、20日午後2時半から5時半まで三条市勤労青少年ホーム「ソレイユ三条」で開く。カーターさんがキューバの文化などを紹介したあと、フレペレス・摩弥さんの指導で「フリホーレス・ネグロ」を調理実習する。参加費は500円、定員24人でエプロンと三角巾を持参する。参加申し込みは地域経営課地域振興係(電話:0256-34-5511・内線403、電子メール:chiikishinko@city.sanjo.niigata.jp)へ。