ケンオー・ドットコムは、20日午後8時からUSTREAMを使った不定期番組「美人さんに逢いたい!」の第1回を生放送した。シークレットゲストは燕のご当地映画『アノソラノアオ』に地元キャストのオーディションでヒロイン役に選ばれた納谷美咲さん=燕市=を迎え、ホスト役の元浅草芸人「縁竹縄(えんたけなわ)」こと芳賀正芳さん=三条市=とトークライブを行った。
毎回、地元の美人さんをゲストに迎え、燕三条の「アジト」と称する場所からトークライブを生中継しようとスタートした企画。『アノソラノアオ』は22日までワーナー・マイカル・シネマズ県央などで上映されていることもあり、納谷さんに出演を依頼した。
※上映期間は少なくとも29日までは上映される予定に変更になっていました。
「平成のエノケン」の異名をとる縁竹縄さんがまず、榎本健一さんの代表曲『月光値千金』を演奏してからゲストの納谷さんを迎え入れた。納谷さんは縁竹縄さんとの対談形式で、経歴からオーディションでの裏話、本当はヒロイン役ではなく映画のなかでキャラクターの「鉄魔神」を作りたくて応募したことなどから話し始めた。
オーディションで合格したことを伝えても両親の反応は「うっすかった」と納谷さん。両親はWMC県央での上映初日の舞台あいさつで映画を見てくれ、「お父さんって、映画行くと寝るんですよ。必ず。寝なかった映画は『千と千尋』以来だって言ってました」と笑わせた。
さらに剣道2段であることや太りやすい体質であることもカミングアウトし、縁竹縄さんの「(納谷さんに)たぶんオレ、腕相撲、負ける」に納谷さんは「これは腕相撲しなきゃいけないあれですか?」、「女の子には負けたことない」か〜ら〜の、ガチンコ腕相撲対決に。明らかに腕の太さでは劣る縁竹縄さんが期待通りに敗北して苦笑いだった。
しかし、今回のメーンテーマは実は「溶接」。縁竹縄さんは家業の溶接業を継いで1年になる。納谷さんも高校卒業後に板金業の会社で働き、溶接の仕事に就いた経験がある。映画のなかではヒロイン役が「鉄魔神」を溶接して作るシーンが何度かあり、納谷さんの溶接業の経験もヒロイン役に選ばれた大きな理由のひとつだ。
また、舞台あいさつでも納谷さんは、自身が溶接をする姿を見てほしいと話していたことから、縁竹縄さんと溶接談義に花を咲かせた。溶接の道具を持ち込んだ縁竹縄さんに納谷さんは「すごいっ!」と手をたたいて感激。実際に溶接トーチを手に作業する姿も再現し、TIG溶接や半自動溶接など溶接を手掛けたことのない人には何のことかさっぱりわからないマニアックな話にも。
この日に向けて『アノソラノアオ』を鑑賞した縁竹縄さんは、「ひとつに気になったのがね…」と納谷さんに、ワイヤーが母材の向こうへ通り抜けていく溶接の「ミス」をしているシーンを指摘。納谷さんも「失敗したんですよ」と認め、溶接をやっている人が見れば、「失敗ってやっぱ、わかるじゃないですか」、「燕の人が見る映画だし、溶接してる方がいっぱいいる」ので、失敗したシーンを入れたら「一発でたたかれる」からとナシモトタオ監督に話した。しかし、ナシモト監督は、ヒロイン役は心が病んでいるので、溶接もうまくいかない方がふさわしいと、そのままOKテークになった裏話を紹介した。
「前いた会社の人にも会ったら、なんだあれと言われるだろうなって本当に思いました」と納谷さん。映画が完成してからそのミスを指摘されたのは初めてで、「いつか言われるんだろうなって思ってたら、今ここで言われてます」と笑った。
映画のヒロイン役はほとんどせりふがなく、にこりともしないが、素顔の納谷さんは正反対。笑顔が絶えず、身ぶり手ぶりもまじえてはきはきと話した。ときには逆に縁竹縄さんに代わって納谷さんが聞き役に回ることもあり、意外な才能も発揮。放送が終わると縁竹縄さんのギターを肩から下げ、帽子もかぶって弾けないギターをかきならしてにこにこだった。