三条市は7月16日午後1時半から燕三条地場産業振興センターで三条市地域防災セミナーを開き、三条市防災対策総合アドバイザーの群馬大学大学院の片田敏孝教授を講師に、東日本大震災で小中学校の生徒の生存率99.8%だった岩手県釜石市の事例や昨年の7.29水害の検証を通じた講演を聴く。
テーマは「今求められる命を守るための地域防災」。釜石市をはじめとする東日本大震災での事例、三条市などに大きな被害を与えた昨年の7・29水害の検証などを通じて、災害から自分の命を守るためにはどうすればいいのかといった内容で1時間半、講演。 さらに休憩をはさんで7・29水害の検証結果の解説、質疑応答を行い、4時に閉会する。
片田教授は昭和35年11月、岐阜県生まれ。群馬大学大学院工学研究科、社会環境デザイン工学専攻、広域首都圏防災研究センター長に就く。釜石市で長年、防災教育を行っている。三条市では、2004年の7・13水害で、7・13水害に関する実態調査、調査報告書をまとめ、片田教授は2010年から三条市の防災対策総合アドバイザーに就任。2011年4月に発行した三条市の豪雨災害対応ガイドブックを監修した。
昨年の東日本大震災で太平洋に面した釜石市の海岸部は大津波に飲み込まれ、1,000人を超す死者と行方不明者が出たが、片田教授の防災教育を受けた市内の小中学生の生存率は99.8%に達し、「釜石の奇跡」と呼ばれて国内外から注目を集めている。
会場はリサーチコア7階で定員180人。入場は無料だが、申し込みが必要で、参加したい人は7月11日まで三条市総務部行政課防災対策室(電話:0256-34-5511、内線339)へ電話で申し込む。