震災がれきの広域受け入れを表明している三条市など県内5市が先にがれきの受け入れ元とされる岩手県大槌町で採取した木質系チップの重金属等溶出試験の測定結果を25日公表した。
大槌町二次仮置き場で6月5日に採取した木製チップから重金属などは水銀、カドミウム、鉛など7項目の重金属を測定した。新潟県環境衛生研究所と新潟市衛生環境研究所が測定したが、いずれも環境省令で定める廃棄物の埋め立て基準「金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令」第1条を下回った。
そもそも焼却前のごみの重金属が含む重金属などを測定する基準は存在しないため、廃棄物の埋め立ての基準に照らした。がれきを受け入れ前に市民の不安を解消しようと行った。
同じ採取試料から放射能濃度を測定した結果を8日にも公表したが、5市が受け入れの統一基準とする放射性セシウム濃度1キログラム当たり100ベクレルを大幅に下回る10ベクレル/kg未満だった。
検査した項目と新潟県環境衛生研究所の測定結果、新潟市衛生環境研究所の測定結果、環境省で定める基準は次の通り。単位はmg/L。
項目 | 測定結果 | 環境省令で 定める基準 |
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新潟県環境 衛生研究所 |
新潟市衛生 環境研究所 |
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水銀又はその化合物 | 0.0005未満 | 0.005未満 | 0.005以下 |
カドミウム又はその化合物 | 0.0.1未満 | 0.01未満 | 0.3以下 |
鉛又はその化合物 | 0.01未満 | 0.03 | 0.3以下 |
六価クロム化合物 | 0.05未満 | 0.05未満 | 1.5以下 |
ヒ素又はその化合物 | 0.01未満 | 0.01 | 0.3以下 |
PCB | 0.0005未満 | 0.0005未満 | 0.003以下 |
セレン又はその化合物 | 0.01未満 | 0.01未満 | 0.3以下 |