24日の地元紙に佐藤邦義田上町長が県央地域の救急救命センター併設病院が「加茂病院でないことは確か」と発言したことが掲載されたことについて小池清彦加茂市長は25日、記者会見してこの発言は「事実無根の誤り」とする声明を発表した。
午後1時から開かれた加茂市議会全員協議会で議会への説明のあと会見した。小池市長によると、23日に開かれた「加茂・田上地域の医療を発展させる会」の総会で佐藤田上町長が救命救急センター併設病院について「県から連絡があり、加茂病院でないことは確かだ」と述べたということだが、事実無根の誤りとして経緯などを説明し、あわせて同発言は誤りとする声明を発表し、佐藤町長に持参したほか泉田知事などにも届けることなどを話した。
経緯について、県央地域に設置を求めて検討が行われている救命救急センター併設病院については、2月15日の「救命救急センターを併設する基幹病院等の在り方検討会議」の知事・市長村長・医療関係者等合同会議で、「県は複数の案を検討し、次回合同会議に報告する」となっていると説明した。
また、佐藤町長の発言の前日22日に県の福祉保健部長と医務薬事課長らが小池市長を訪問し、「26日に(燕労災病院を所管する)独立行政法人労働者健康福祉機構と(三条総合病院を経営する)厚生連に検討の協力をしてもらいたいと申し入れていいか」と相談を受けた。
そのさい、2つの病院に申し入れ加茂病院を複数の案に入れないのであれば同意できないとする小池市長に対し、加茂病院は県立病院だから、そういった申し入れをする必要はないことで、加茂病院を除外することではないと明言したことから、「加茂病院を除外しない」との条件付きで同意したことを明かし、佐藤町長の発言は誤りとした。
また、「加茂・田上地域の医療を発展させる会」は加茂市長、加茂市議会、加茂市区長会なども加入していない加茂市とは無縁の会で、加茂市の医療問題を主導する存在ではないとした。
小池市長は、会見を開いたのは、このままにしておくと「加茂病院でないことは確か」と思われてしまうので、反論が必要との考えから。しかし、田上町とは一部事務組合などをつくる仲間なので、抗議文とはせず、声明としたと話した。
また、佐藤町長の発言によって、救命救急センター設置などに伴う問題などがクローズアップされたことはいいことと思っているとの考えを示し、県民や地域にも知ってもらう事が大切と話した。さらに、病院の再編など、「いろいろな案がでてきて、いろいろなことが検討の段階でおきてくる。そうあってしかるべき」と話していた。小池市長の発表した声明は、加茂市のホームページにも掲載している。