三条市が新市建設計画の三大プロジェクトのひとつに位置づけてきた新ごみ処理施設「三条市清掃センター」が完成し、7月1日に竣工式を行って供用を開始する。
三大プロジェクトは、三条市の斎場、し尿処理施設がすでに稼働しており、このごみ処理施設ですべて完成する。
「三条市清掃センター」は、1973年と81年に供用開始した現施設(三条市福島新田地内)の老朽化に伴い、隣接して建設。新ごみ処理施設は、ごみを安定的、効率的に処理するとともに、循環型社会を推進するため埋立処分量の減量に努め、熱の有効利用を図る施設として整備した。
敷地面積は約2万4,100平方メートルで、現施設では敷地内に分かれて建っていた「焼却施設」と不燃物や粗大ごみを処理する「リサイクルセンター」を併設。鉄骨鉄筋コンクリート造と鉄骨造で地下1階、地上5階。建築面積は約5,700平方メートルで、延べ床面積は約1万2,300平方メートル。
新焼却施設の処理方式は「流動床式ガス化溶融炉方式」で、処理能力は24時間で160トン(80トン×2炉)。現施設は24時間で230トンで、新施設はその約7割だが、平成16年からのごみの有料化や減量化の取組で削減が実行できており、現在の処理量は1日に120トンから130トンていどになっている。
事業手法は、公共が資金調達を負担し、設計、建設、運営を民間に委託する「DBO方式」。三菱重工環境・化学エンジニアリンググループが受け、市が施設の引き渡しを受ける7月から19年9か月間、運営事業者(三条エコクリエイション(株))が運営する契約。新施設の建設費は約88億8,510万円で、運営委託契約などを含めた事業費は186億8,160万円。このほか、土地取得費(約1億7,200万円)、造成費、旧施設の解体撤去費、啓発施設の建設費などは含まない。
また、新施設は、公害防止したシステムや廃熱を利用した発電も行う施設。年間の発電量は、一般家庭約2,500世帯分の9,962メガワットで、施設の運転で使用する。
新施設は、2月末から試験焼却を開始し、実際には4月から全量を受入れて検査などを行ってきたが、7月1日に三条市が施設の引き渡しを受けて竣工式を行い、正式に供用を開始する。