三条市は1日午前9時から、新市三大プロジェクトのひとつに位置づけてきた新ごみ処理施設「三条市清掃センター」で竣工式を行い、供用を開始した。
「三条市清掃センター」は、1973年と81年に供用開始した旧施設(三条市福島新田地内)の老朽化に伴い、旧施設に隣接して建設し、4年間の事業として取り組んできた。
竣工式には、国定勇人市長はじめ、市議、地元選出県議、地元の自治会や農家組合、工業団地関係者、用地提供者、前市長、前副市長、市、建設や運営関係者など約70人が列席。
国定市長は式辞で、「三条市の懸案事項の1つでもあり、最も重要な新しい清掃センターがここに本日ようやく竣工式を迎えることができました」、「とくに用地選定に際し、施設のイメージもあるなかで快く同意を頂いた」と、地元や工事をはじめ関係者に感謝。「この施設の完成により、長期的に安定したごみ処理が可能となり、衛生的で快適な生活環境の実現に大きく寄与するものと確信しております」と施設の完成を喜んだ。
新施設は、搬入される処理対象物を環境負荷の軽減を考慮した方法で処理し、焼却による熱エネルギーを利用した発電と余剰電力の売電を行うことで二酸化炭素の排出量削減に寄与し、地球環境への負荷が少ない施設。
さらに、焼却灰は、高温で溶融したものを冷却して固化させる砂状のスラグにし、道路の路盤材として有効活用する。最終処分場へ埋立処分する灰の量を削減し、処分場の延命化を図る。また、ごみを原料として再利用するマテリアルリサイクル推進施設で、回収した金属類などの資源物を再資源化を図る施設になっている。
式典に続き、ごみの投入口などがある「プラットホーム」のシャッター前でテープカットを行い、投入装置操作、収集車ごみ投入のセレモニーを行い、供用を開始した。
東日本大震災の震災廃棄物の受け入れを表明している三条市は、同施設で今後、試験焼却を実施するとしている。竣工式には地元自治会関係者も出席していたものの、受入れに関しては地元自治会から、試験焼却も含めた反対の申し入れがされている。