外山産業(株)=外山晴一社長・本社三条市南四日町4=では、通りに面した同社敷地内の駐車場に放射線測定器のデータをリアルタイムで表示する電光掲示板を設置し、「ただ今の放射線量」と「昨日の最高放射線量」を表示している。
同社は、「地球環境と人類の健康を守る環境企業(Green Company)グループ」を目指す製販一体の企業グループ、外山グループの中核の卸業。2010年から社屋に同社が扱う太陽光パネルを設置しており、その発電データを見える化しようと電光掲示板を設置することにした。
あわせて、昨年の福島第一原子力発電所の事故以後、放射能への関心が高まり、自分や子どもへの影響を不安がある女性社員もいることから、敷地内に空間線量率を測定する放射線の測定器を設置し、社内でデータを確認できるようにした。
さらに、だれもがいつでも見られるようにと、発電データに放射線データも加えて表示する電光掲示板を特注し、通り沿いの屋外に設置した。
同社の設置した測定器は、三条市や県なども使用している日立アロカメディカル(株)製。同社のシンチレイションサーベーメーターで、測定線種はγ線のシリコン半導体検出器。電光掲示板では、そのリアルタイムな放射線量の数値(μSv/h)と前日の最高値を交互に表示している。
同社で測定する値は、これまでのところ三条市が市内96カ所余りを順に測定している数値とさほど変わらない。三条市ではホームページで測定結果を掲載しているが、ホームページを見られない人や同所での数値を知りたいという人もあり、関心をもつ大勢の人に見てもらえればと話している。
三条市では震災廃棄物の受け入れを表明していることもあり、同社では今後、記録したデータをグラフ化するなどして公表することも計画している。