試験焼却も含めて震災がれきの広域処理を実施しないよう国定勇人三条市長に申し入れをしていた焼却施設の地元、三条市福島新田甲自治会に対して三条市は6日、「試験焼却は皆様が抱いている不安払しょくのための最大の取組」と、これまでと変わらない姿勢で試験焼却実施に理解を求める内容の回答を届けた。
同自治会は6月27日に開いた総会で、三条市清掃センターでのがれきの焼却は受け入れがたく、試験焼却にも反対とする考えをまとめた。6月29日に「震災瓦礫の広域処理は試験焼却を含め実施しないこと」とする国定市長宛の申し入れを行った。当日はスケジュールの関係で市長に会えないとわかっていたため、市民部長に申し入れ書を手渡し、市長からの文書での回答を求めていた。
6日、山岸自治会長に国定三条市長名で回答の文書が届いた。県内5市が受け入れ基準や埋立基準としている放射性セシウム濃度100ベクレル/kg以下は食品の基準値と同じレベルであることから、「その安全性については十分に御理解いただいているもの」、「試験焼却前後の検査結果の確認が一番の安心につながるもの」と、これまでと変わらない考えを示し、理解を求めた。
この回答に対して山岸会長は、懸念に応えたものではなく、今後の対応は役員会で相談するとしている。回答文書は次の通り。
福島新田甲自治会
会長 山岸康男様
三条市長 国定勇人
福島新田甲自治会の申し入れについて(回答)
平成24年6月29日付けの「震災瓦礫処理に関する申し入れ書」について、次の通り回答いたします。
記
「三条市を含む県内5市が、受入れ基準及び埋立基準としております震災廃棄物中の放射性セシウム濃度100ベクレル/kg以下は、食品の基準値と 同じレベルであることから、その安全性について十分御理解いただいているものと考えております。
安全性の確認のための試験焼却は、皆様が抱いている不安払しょくのための最大の取組であり、試験焼却前後の検査結果を確認していただくことが一 番の安心につながるものと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。