三条フォーク村では15日、三条東公民館で初めてプロミュージシャンを招いてフォークソングコンサートを行い、約130人が来場してざっと40年前のフォークの世界にどっぷりつかって楽しんだ。
出演は小室等さんがが中心となって結成した音楽ユニット「六文銭」のメンバーだった及川恒平さんと四角佳子さん、そして「ザ・リガニーズ」から「猫」を経てことし四角さんらと「Colors」を結成した常富喜雄さん、吉田拓郎さんのナンバーをそっくりに歌う井上ともやすさんの4人が顔をそろえた。
六文銭は1968年から72年まで活動し、今から約40年前になる。来場者は当時、思春期から青春時代を過ごした50代半ばから上の世代が中心で、イントロに続いて曲の頭を歌い出すと、あまりの懐かしさに「うおーっ!」と歓声が上がり、拍手が。当時をほうふつとさせるロングトーンを響かせると再び歓声と拍手が上がった。
さらに歌詞を先回りして小さな声で伝え、それに導かれて来場者と一緒になった全員合唱は、歌声喫茶そのもの。フォークを聴くだけにとどまらず合唱で参加し、若者のカルチャーが全共闘や大学紛争と結びついた時代にタイムスリップ。最後は出演者4人がステージにそろい、六文銭と上条恒彦が共演した「出発(たびだち)の歌」を歌ってフィナーレとなった。
コンサート後は出演者と握手したり、サインしてもらったり、さらに一緒に並んで記念写真を撮ったりと、当時なら夢のような交流も体験できた。「生の音が聞こえるような会場で聴けるのがいいね」と話す人もいて、当時とはまた違った楽しみも味わって大満足だった。