昨年の7・29水害から間もなく1年になるのを前に、被災した三条市民の励ましになればと15日、燕三条地場産業振興センターで陸上自衛隊「ふれあいコンサート in 三条」が開かれ、会場をいっぱいにした1,500人の来場者は迫力のある吹奏楽をたっぷり満喫した。
出演は1960年創隊の陸上自衛隊東部方面音楽隊。東京都練馬区の朝霞駐屯地にあり、長野冬季五輪、大喪の礼、即位の礼などの国家的諸行事に参加するなど、国民と自衛隊の懸け橋として年間約100回の演奏を行っている。
今回は約40人の編成で開幕が間近いロンドン五輪にあわせた「オリンピック・ファンファーレとテーマ」を皮切りに前半はクラシック、後半はテレビや映画の主題歌、歌謡曲など10曲を演奏し、アンコールにも応えた。
後半のオープニングは、NHK大河ドラマ「天地人」のオープニングテーマ。越後が舞台とあって県内は「天地人」ブームが起こったのは2009年で、それから3年がたち、久しぶりに聴くオープニングテーマのメロディーが懐かしかった。司会をする隊員も「この曲を演奏するといつも(主役の直江兼続を演じた)妻夫木君の顔を思い出します」。
続くは大ヒット映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』のテーマで、猛々しさをかき立てられるサウンドは映画の盛り上がりが最高潮に達するシーンを呼び起こし、来場者は音楽と頭の中に記録された映像を組み合わせて鑑賞していた。