三条市の諸橋轍次記念館庭園で27日、中国政府からの記念品贈呈式と流觴曲水宴(りゅうしょうきょくすいえん)が開かれ、日中国交正常化40周年にあたり中国駐新潟総領事館を通じて三条市に寄贈、同庭園に設置された中国風流觴曲水座石62個と中国風東屋1棟が披露された。
式は、徐敦信元中国外部副部長・中日本特命全権大使や王華中国駐新潟総領事をはじめ中国関係者約70人、国定勇人三条市長、菊田真紀子衆議院議員、高井盛雄新潟県教育委員会教育長など三条関係者約80人の計150人余りが参加。
開式の午前10時の気温は30.4度とすでに猛暑のなか、きらきら保育園の園児の和太鼓演奏で歓迎して開会。記念品の目録贈呈などを行い、テープカット、中国で購入した衣装を身に着けての本格的な流觴曲水宴を盛大に行った。
中国駐新潟総領事館を通じての記念品の寄贈は、三条市名誉市民、諸橋轍次博士は、漢学による日中文化交流の先駆者であり、両国の交流に多大な貢献をしたとして、その偉業を讃えるとともに、三条市との交流を深め、友好関係をさらに発展させる証しとして贈られた。
流觴曲水宴は、中国の陰暦3月3日に行われた庭園の曲水に沿って上流から流される杯が自分の前を通り過ぎないうちに詩歌を読む宴。同記念館では毎年、開いている漢詩大会で記念館の庭園「芳華苑」で流觴曲水宴を行っている。
流觴曲水宴は、中国の浙江省紹興市で採れる紹興石で作られた42の座石を並べるのが正式なものとなっており、その座石62個の寄付を受け、6月中旬に設置。
また、流觴曲水宴を鑑賞できる少し高い場所に建てられた東屋「観觴亭」(かんしょうてい)の名で、建設には中国を代表する古代建築専門の職人6人が下田地区に2週間余り泊まり込みで作業し、7月14日に完成した。同記念館の庭園は、入場無料。