三条鍛冶道場は4日、同道場で三条こども鍛冶体験「こどもマイスター〜鉄と遊ぼう!」を行い、市内の小学生を中心に30人余りが参加して鍛冶の技を体験した。
夏休みにあわせて子どもたちの自由課題にも役立ててもらえればと毎年、子どもを対象にした鍛冶体験を行っている。参加費はひとり100円。越後三条鍛冶集団の現役の職人6人が手取り足取りで指導し、火床(ほど)に鉄の棒を入れて真っ赤に熱し、金づちでたたいて自分で好きな形に作った。
この日は34.8度の猛暑。少しでも涼しくと受け付けのテントにはよしずも立てかけた。火床で火が燃え盛る作業場は想像通りの蒸し風呂状態で、顔の汗の塩が白く結晶になっている職人もいた。
子どもたちは、とりあえず鉄の棒をたたいて平べったくした。あんなに固い鉄が真っ赤になるとアメのように柔らかくなり、金づちでたたくごとにみるみる形を変え、子どもたちは知らず知らずのうちに熱中していた。
7歳と5歳の2人娘を連れて参加した川瀬綾子さん(32)=三条市田島2=は「子どもたちに聞いたらやってみたいと言うので」。夫が三条鍛冶道場で鍛冶講座を受けており、作ってくれた包丁は「切れ味が良くて怖いくらい」と巧みの技を体感済み。結局、魚の形に仕上げ、職人から娘の名入れもしてもらって親子で大満足だった。