青年海外協力隊員としてマレーシアで2年間活動し、6月に帰国したた三条市東三条、捧文子さん(34)が7日、国定勇人三条市長を表敬訪問し、現地での活動などを話した。
午後2時に捧さんは、公益社団法人青年海外協力協会の原寛史さんとともに市役所を訪れた。
捧さんは、ことし6月までの2年間、作業療法士としてマレーシアに派遣された。障害児・者の通所リハビリセンターでリハビリテーション業務などの活動を行い、日々の新しいアクティビティやレクリエーション、センターの製品づくりの提案、身体障がい児への姿勢保持クッションの製作などに取り組んだ。
捧さんにとっては派遣は「マレーシアの人が優しく、優しさに感動する毎日」と振り返るが、それでも最初の半年は現地のマレー語ができず、「三条に帰りたくてしょうがなかった」。デング熱で入院したエピソードも話したが、2年間の間にはマレーシアの人の温かさに支えられ、「帰ってきたくなくなった」と笑顔で話した。
国定市長は食事や生活のことなど次々と質問。いちばん大変だったのは、言葉。さらにマレー料理は、パーム油と砂糖を大量に使い、最初は食事もあわなくて大変だった。コーヒーをブラックで頼んでも「かわいそうだから砂糖を入れてあげた」と甘くなり、現地では「5キロ太りました」と笑った。
甘いものが苦手と言う市長だが、油をたっぷり使うという料理は試食はしてみたいと話し、三条マルシェで披露してもらえないかと出店を呼びかけていた。
捧さんは現在、求職中で今後は作業療法士の仕事をしながらマレーシアと日本をつなぐ活動もしていきたいと抱負を話した。また、今回の海外生活を通じて、日本を客観的に見ることができたこと、さらに日本の友人や家族の大切さに改めて気づくことができたと言い、青年海外協力隊の活動に機会があれば多くの人に参加してほしいと話していた。