民間検査・研究機関の県央研究所(高野貞子理事長)は7、8、9の3日間、同研究所の研究施設=燕市小高=で夏の顕微鏡開放デーを行っており、初日7日は2家族が参加した。
3日間とも午後2時から5時までの間、1時間ごとに区切って1組1時間ずつ顕微鏡観察を体験してもらっている。同研究所が実際に検査に使っている2台の顕微鏡を使い、試料をガラス板のスライドに載せ、必要があればスポイトで水滴を垂らして顕微鏡をのぞけば、そこには肉眼で見ることのできないミクロの世界が広がる。
三条市飯田、三瓶香奈江さん(28)は、7歳の長男と4歳の長女の3人で参加した。「こういう機会はなかなかないので」と三瓶さん。子どもたちはすすんで顕微鏡で見たいものを探し、自分で取ってきたセミの抜け殻、五十嵐川で採った藻(も)、アサガオの種、葉などを持参した。
テーブルが高いので、子どもたちはいすに上がって接眼レンズに目をあてた。顕微鏡では、セミの抜け殻の足に毛が生えているのが見え、「ぼさぼさしてる!」と子どもたちは感激。「違うのも見たい!」と目を輝かせた。
トマトの皮には「ママ、真っ赤っかだよ!」。研究所で用意したブルーチーズのかびは、ペニシリンの元になったペニシリウムであることを聞いた。
「ドラマの『JIN-仁』でもかびを生やすシーンがありましたよね」とお母さん。「学校では決められたものを顕微鏡で見てましたけど、何を見ようかと探してみたことはありませんでした。食品とかも見てみたいですね」と初めて気づいたミクロの世界の魅力に引きつけられていた。
学校の長期休暇にあわせて同研究所の顕微鏡を開放しようと昨年の冬休みからことしの春休みと顕微鏡開放デーを行い、この夏休みで3回目。今回は3日間行い、翌8日はすでに予約がいっぱい。9日は午後2時からと4時からの回に空きがあり、申し込みは同研究所(電話:0256-46-8311)へ。