そろばんをはじく音の「ぱちぱち」の語呂合わせで、「そろばんの日」の8月8日、三条珠算学校(田中大介代表・22教場、三条市元町)は、ことしもそろばん塚の建つ三条市・曹洞宗宗正寺でそろばん供養を行った。
昭和5年に同寺の観音堂で始まった三条市のそろばん塾が、同校の前身だったことから昭和47年に同寺の境内にそろばん塚を建立した。そろばん塚は、黒御影石の直径約1mの大きなそろばんの玉の上に「そろばん塚」と刻んだ石碑を載せたもの。その前で毎年、そろばんに感謝しようとそろばん供養を行っている。
午後4時からのそろばん供養に、同校でそろばんを習う小学生とその家族など190人余りが参加した。
そろばん塚の前に設置した焼納台に、各教場から寄せられた古くなったそろばん10丁余りを載せ、牛腸法禅住職の読経とともに田中代表がそろばんに火をつけ、続いて、教室の生徒4、5人が順番にそろばんをくべた。
それまでにぎやかだった子どもたちは、大きくなった炎に日ごろ使っているそろばんが燃えていくようすに神妙な顔で手を合わせていた。
そろばん供養はことしで40年目。例年、照りつける太陽で汗が流れる暑さだが、ことしは午後4時の気温が26.3度で、境内を吹き抜ける風も少し冷たく感じる涼しさだった。そろばん供養が終わると、ゲームソフトなどが当たる恒例の大抽選会を行った。