耐震化に伴う改築事業を行っている三条市立裏館小学校の校舎棟が完成し、三条市は11日午前9時から竣工式を行い、完成を祝った。
同校は平成21年に実施した耐震診断の結果、昭和41年に完成した旧校舎が老朽化などから耐震補強が困難とされ、建て替えが行われており、完成した新校舎より1年遅れて25年7月に体育館棟が完成予定だ。
同校の敷地内のグラウンド部分に完成した新校舎棟は、鉄筋コンクリート造4階建で延べ床面積は5,829平方メートル。校舎改築の工事費合計は14億6,160万円。
体育館で行った竣工式には、国定勇人市長はじめ、県議、市議、建設関係者、教育委員会、地元自治会、など60人余りが列席。国定市長の式辞、事業概要報告、熊倉均市議会議長の祝辞に続いて、お礼の言葉、新校舎の玄関前でテープカットを行い、完成を祝った。
お礼の言葉では、同校の総務委員会「ニコニコ青空委員会」の委員長矢沢壮君と副委員長の池田奈央さんの2人の6年生が児童代表として出席して話した。
池田さんは、「最後の校舎にありがとう」をテーマに裏小夏まつりを行ったことなどの思い出を話したあと、「いよいよ2学期からは新しい校舎での生活がスタートします。なにより、校舎を作ってくださった方々に感謝をして大切に使います。どんなときも一生懸命工事をしてくださる姿を私は教室の窓からずっと見てきました。そのお仕事のおかげで校舎が完成し、卒業の前に過ごすことができるようになったと思います」。
また、「私は新校舎のカバーが外され、初めて校舎を見たとき、すてきな校舎だなと思いました。中はどうなっているのかわくわくしてきました。屋上プールなど、今の校舎と違うところがたくさんあるのでとても楽しみです」。
矢沢君は、「新しい校舎で新しい伝統を6年生が中心に築いていきたいです。新校舎を建設のために関わってくださったすべてのみなさま本当にありがとうございます。感謝の気持ちを忘れず、校舎を大切に使います。」、「新校舎で過ごしていく日々を自分やみんなが成長できるように過ごしていきたいです」。
最後は、2人で声をあわせて、「校舎を建設するのにかかわってくださった皆さま、そして、今までの校舎、ありがとうございました」とおじぎをした。原稿などは持たずに、前を向き、はっきりとした言葉でお礼の言葉を述べた2人に出席したおとなたちが大きな拍手を贈った。