三条市内のウサギのブリーダーに生後1カ月半で体重わずか約60グラムの世界一小さい?かもしれないウサギ (2012.8.11)

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三条市内のウサギのブリーダーで、生後1カ月半で体重わずか約60グラムの“手乗りウサギ”とでも呼びたくなるような小さなウサギが育っており、「世界一小さいウサギでは?」と動物病院の先生も驚かせている。

三条市内のブリーダーで育つ生後1カ月半で体重約60グラムのウサギ
三条市内のブリーダーで育つ生後1カ月半で体重約60グラムのウサギ

このウサギは垂れ耳のなかで最も小型の「ホーランドロップ」と呼ぶ品種。ブリーダーのもとで血統書付きのホーランドロップの夫婦の間に6月25日に生まれた。生後47日目の8月11日で体重は64グラムしかない。

ヒヨコか大きめなハムスターかというくらいのサイズで、両手ですっぽりと隠してしまえるほど小さい。毛に埋もれて目もどこにあるのか良くわからず、雄か雌かも確認できていない。元気は良く、毛のかたまりがちょこちょこと動くようすは何とも言えないかわいらしさ。

一緒に生まれた4匹のうちの1匹で、ほかはすでに体重800グラムくらいに育っており、とても同じ動物には見えず、ウサギと言われなければ何の生き物かわからない。未確認生物かと思う人もあるだろう。

このウサギを育てているのは、今月から本格的に営業しているブリーダー、「花うさぎの里」。三条市東新保、佐野花七さん(27)が自宅向かいの実家で、母の相田房代さん(52)に手伝ってもらってウサギを飼育している。血統書付きの純血種のウサギを扱うブリーダーは、県内ではおそらく同所だけ。

一緒に生まれたきょうだいと比べると同じ動物とは思えないほど小さい
一緒に生まれたきょうだいと比べると同じ動物とは思えないほど小さい

極小のウサギが生まれるのは遺伝子によるもので、この種では3割くらいが極小で生まれ、それ自体は珍しくないが、通常は3日以内で死んでしまい、1カ月半も生きるのは奇跡的なこと。何とか生きてほしいと、動物病院で処方してもらった抗生物質を朝晩と飲ませているのも奏功しているようだ。

極小の遺伝子をもったウサギがピーナツと呼ばれることから、名前は「ピーちゃん」。「いつ死ぬかと心配してたんだですが、ここまで生きてくれるとは思いませんでした」と相田さん。娘の仕事の手伝いだが、ピーちゃんには1日4、5回、先にチューブをつけた注射器でミルクをあげる熱の入れようだ。

「あり得ないくらいかわいいですね」と相田さんは目尻を下げ、「多分、世界一小さいんじゃないんでしょうか。ギネスに申請しようと思ったら結構、お金がかかるんですね」と笑う。「長生きできないと思いますが、手のかかる子ほどかわいいのは人間と一緒ですね」と、願うはピーちゃんの健康と長寿だ。


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