三条市に拠点を置く合唱団「コールレージン」(高橋俊夫代表)は22日、燕市大曲、特別養護老人ホーム「白ふじの里」(佐野一美園長)で友愛訪問コンサートを開き、入所者にさわやかな歌声を届けた。
コールレージンの団員72人のうち44人が参加。白いシャツに黒いパンツ、それぞれ真っ赤な男性は蝶ネクタイ、女性はスカーフを着けてピアノやテープの伴奏で『早春賦』、『さくら』、『シューベルトの子守歌』、『アニー・ローリー』、『翼をください』など唱歌や童謡を中心に15曲を披露した。
会場には約40人の入所者が集まり、一緒に歌詞を口ずさんだり、頭を上下させてリズムをとったり。約1時間の演奏が終わると涙を流して喜ぶ入所者もいた。
コールレージンは小学校PTAを母体に結成されてから20年以上になる。団員は女性が中心で、年齢が高いのが自慢。6、70歳代を中心に最高齢は90歳。自分より人生の先輩の団員がいることに、入所者も声を上げて驚いた。
代表の高橋俊夫さん(66)=三条市曲渕3=は、合唱を始めて40年。61歳のときから社団法人つばめ福祉会が運営する施設をひとりで訪れて合唱を披露するボランティアを行っており、これまでの訪問は実に194回にも及ぶ。
「白ふじの里」もそうした訪問先のひとつ。以前からコールレージンでの訪問コンサートも考えていたが、大勢で訪れるための足が確保できないためあきらめていた。そこへ同法人がバスなどで送迎の手配をしてくれることになり、昨年初めてコールレージンとして同法人が運営する特別擁護老人ホーム「さわたりの里」を訪問。それに続き今回で2回目のコールレージンによる訪問となった。
高橋さんは数年前からコールレージンの代表兼指揮者を務め、この日もソロで4曲を演奏した。ひとりで訪問するときと違って「緊張感をもって聴いてもらえたのではないかと思います」と高橋さん。「大人数で、視覚的な楽しみもあったと思います」といつも以上の入所者の反応を喜んでいた。